IVH(経静脈栄養、高カロリー輸液)  看護学生嘆きの部屋

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    IVH(経静脈栄養、高カロリー輸液)






    IVH(経静脈栄養、高カロリー輸液)
    目的)
    • 経口、経腸摂取が不可能、または不十分な場合の栄養補給
    • 経口摂取が可能でも食物の通過障害が疾病を悪化または治癒を遅延する場合の栄養補給
    適用)
    1. 術前の栄養状態の改善
    2. 広範囲な消化管手術に伴い、経口摂取が不可能となると予想される場合
    3. 重度外傷や放射線、化学療法中のために経口摂取を上回る高カロリーを輸液したい場合
    4. 消化管手術後の縫合不全や慢性炎症性腸疾患などで経口摂取が好ましくない場合
    5. 特殊組成輸液を用いて特定疾患時の代謝異常の改善や治療を図る場合
    準備))
    • カテーテルと輸液セット
    →メディカットカテーテル、輸液セット、三方活栓、延長チューブ、フィルター、
    • 局所麻酔に必要なもの
    0.5%~0.1%キシロカイン、ディスポ注射器(5ml1本、20ml3本)、注射針(18~22G)、カテラン針(22G)
    • 消毒、無菌操作に必要なもの
    →イソジン、ハイポアルコール、綿球、イソジンゲル、滅菌手袋とマスク、滅菌穴あきシーツ、
    • 挿入、固定に必要なもの
    →切開トレイ、(持針器、外科用 刃、角針)ピンセット、縫合糸(2-0)、ガーゼ、注射用生理食塩水、ヘパリン、テガターム(絆創膏)、膿盆、バスタオル、ゴムシーツ
    • 輸液に必要なもの
    →輸液剤、高カロリー輸液バッグ(1000ml,2000ml,3000ml用)、点滴台,輸液用注入ポンプ
    方法
    • 穿刺血管は①鎖骨下静脈②内頚静脈③外頚静脈④肘部正中静脈⑤大伏在静脈が主
    1. 穿刺部位の準備
    1. 前処置として入浴、清拭、剃毛をする(無理なときは頚部、前胸部の清拭と、アセトン、またはベンジンによる清拭をおこなう)
    2. 刺入点と胸骨上窩を含む範囲は2度消毒し、滅菌穴あきシーツで覆う
    1. 患者の体位
    1. 枕を用いない仰臥位で肩枕またはタオルを穿刺部位の下に入れ、顔は穿刺側と反対にする(状態が許せば静脈を怒脹させ、刺入しやすくするためにトレンデレンブルグ体位、肩甲下に枕を挿入する)
    2. 穿刺側の肩の下に処理用シーツを敷く
    1. カテーテル挿入時の介助
    1. 医師はカテーテル挿入の長さを確認し、穿刺針で穿刺した後、生理用食塩水を満たしたカテーテルを刺入するのでその介助(カテーテル挿入部を中心に広範囲に消毒する)
    2. 挿入部にライトをあてる
    3. セットを開き、必要物品を出す
    4. 血管内刺入後は頚静脈への誤入をさけるため首を穿刺側へ向ける
    5. カテーテルが挿入される
    6. カテーテルの体内挿入長さの確認、体外残置長の計測
    7. 輸液の準備をし、中心静脈輸液セットを接続し、カテーテルにつなぐ
    8. 前胸部に固定する
    9. 位置確認のため胸部X-pを施行(車椅子)
    10. 刺入したカテーテルに輸液セットを接続し、滴下数を調整、開始する
    11. 挿入中は患者の状態をチェックする(脈拍数と緊張度、痛み、しびれ、頻脈、出血、冷汗、冷感、呼吸状態、意識状態、精神状態)
    1. カテーテル固定
    1. 刺入部近くに1針縫合するので介助する
    2. 刺入点周囲にイソジンゲルを塗布し、消毒ガーゼをあて、テガタームまたはIV3000などで固定する(しわを作らないように密着して貼る)
    3. カテーテルはループを作って余裕を持たせる
    管理
    1. 輸液ルートの準備
    1. 無菌操作を厳重にし、輸液セット、フィルター、三方活栓、延長チューブ、カテーテルの順に接続する
    2. 輸液ポンプを使用する際は輸液セットとフィルターの間に接続する
    3. フィルターは0.2μmのものと0.22μmのものとがある
    4. フィルター交換は3~4日に1度行い、目詰まりのさいはすぐに交換する
    5. 三方活栓を使用する際は注入口をイソジンで消毒し、使用していないときは必ずキャップをつける
    1. 輸液の準備
    1. 原則として無菌性剤室(クリーンベンチ)などで調剤をおこなう
    2. 調剤はできるだけ使用直前に行うが、早く調剤した場合は冷所(4~6℃)に保存する
    3. 基剤に200ml程度の比較適量の多いものを調合する場合は連結管を用いて高カロリー輸液バッグへ入れる。
    4. 調剤時の注射器は1回限りの使用とし、何度も使用しない
    5. 注入薬剤の正常(白濁、結晶など)をよく確かめて調剤する
    6. A,K剤は光分解するので使用直前に混入し、遮光カバーをする
    7. 輸液ボトルの上蓋をはずしたら、ゴム栓を消毒液で拭いたり、手で触れたりしない
    8. 輸液時間が長い場合は遮光用のカバーをする
    輸液剤の種類
    1. 高カロリー輸液
    • 糖質、アミノ酸、電解質が調整されている。ただしブドウ糖とアミノ酸を混同したままで長時間放置すると輸液が変色、劣化するので使用直前に混合できるようになっている(ピーエヌツイン1,2,3号)
    1. 高カロリー輸液用糖、電解質液
    • 糖質、電解質液のためアミノ酸を加えてから使用する(トリパレル1,2,号、パレメンタールA,B液、リハビックスなど)
    1. アミノ酸剤
    • 主にタンパク源として用いられる(モリプロン,プロテアミン、イスポールなど)
    1. 病態別アミノ酸剤
    • 腎不全用(アミユー)、肝不全用(アミノレバン)など
    1. 脂肪乳剤
    • カロリー補給及び、必須脂肪酸源として用いられる。(イントラファット、イントラリポス)
    • 輸液には脂肪乳剤、ビタミン剤、微量元素製剤の注入が不可欠で基剤に混入して使うが脂肪乳剤は単独で、末梢静脈から注入する
    輸液の注入
    1. 注入は自然滴下法による場合と輸液ポンプと用いる場合とがある
    2. 一般的には一定速度で持続注入されるが一定時間休止する場合もある
    3. 注入を一時停止するときはカテーテルをヘパリン加生理食塩水またはウロキナーゼ6000単位溶解液で満たしておく
    4)標準の輸液セットは1mlが15~18滴に、小児用輸液セットは1mlが60滴に調整されているので注入予定量の滴下数を算出して滴下する
    5)注入量が予定時間より遅れている場合、急に速度を速めると、高血糖症状を生じるし、遅れすぎると低血糖症状を生じることがある
    6)輸液バックに時間ごとの目印をつけ、注入の目安とする
    7)1時間の注入量が少ない場合や時間ごとの正確な注入量チェックが必要なときは、定量輸液セットを使用する(100ml,200ml用)(1ml=60滴)
    8)滴下不良時は原因を調べ、閉塞していないか確認する
    固定部の管理
    • 刺入部の消毒は3~4日ごとに行う
    • その際刺入部の位置の確認や皮膚の状態を観察する
    • 刺入部周囲の皮膚清拭
    • イソジン消毒
    • 被覆用ドレッシングを挿入部に貼付する
    • 掻痒感を訴える場合は絆創膏の位置を変えてみる
    • 輸液路の中心静脈輸液セットは2回/W、全回路を交換する
    • 回路の固定
    合併症予防対策
    1. カテーテル留置に関連した合併症予防
    1. カテーテル挿入後、胸部X線でカテーテル先端の位置を確認
    2. 血栓症、塞栓症を防ぐため原則として、カテーテルからの採血、輸血はさける
    3. 感染を防ぐため、無菌操作を徹底。(必要時、点滴セット、フィルター、延長チューブの交換及び消毒を行う)
     細菌進入経路→1)調剤時 2)点滴ルートの接合部 3)フィルターの接合部 
            4)三方活栓の接合部 5)延長チューブの接合部 6)カテーテルの
            刺入部
    1. 輸液ボトルはなるべく通気針の不要な軟質プラスチックバッグを用いる
    2. 同じ輸液バッグを24時間以上使用しない
    3. 原因不明のスパイク熱をみたらカテーテル感染を考える
    4. その他、血管確保、中心静脈ラインの注意事項チェック
    5. 感染ではカテーテルに関するものが最も多いため、閉鎖式の輸液ラインが使用されてきている
    1. 代謝に関連した合併症予防
    1. 高血糖予防のため高張糖質液を急激に注入しない。一般に1000kcalより開始し、3~5日で高張ぶどう糖、1wで2000kcalにする
    2. 3~4回/日の尿糖チェックを行い、尿糖(+++)の時は血糖をチェックし、250mg/dl以上の時は医師に報告
    3. 高カロリー輸液の突然の中止は低血糖ショック症状を起こすことがあるため、中止後数時間はブドウ糖液が注入される
    4. 各種の電解質異常については検査値をチェックする
    1. 手技上の問題点
    1. カテーテル挿入に伴い血管、肺などを損傷することがある(一番多いのは気胸である)
    2. 術後は菌血症が多く、高カロリー輸液施工中に高熱をみとめたらカテーテルを抜去する
    観察項目
    • 患者の状態:vs、一般状態、水分出納、体重、尿糖、高血糖、低血糖症状
    • 輸液ルートの接続、固定状態
    • 輸液ルートが患者の身体で圧迫されたり、屈曲しやすい状態の有無、延長チューブの長さが患者の行動制限をきたしていないか
    • 輸液ルート内の気泡の有無
    • カテーテル刺入部の状態:もれ、刺入位置のずれ、皮膚の発赤など
    • 現在の時刻、残量は何mlか、薬液の異常変化はないか
    • 注入速度は何ml/時、何滴/分か
    • 次のバッグの交換時間
    • 予定通りに進んでいるか、早すぎたり、遅れたりしていないか
    • カテーテル刺入部の固定糸にゆるみはないか
    カテーテル抜去時の看護))
    1)カテーテルの固定糸をはずし、患者に息を止めさせ抜去する
    理由)
    2)カテーテルの長さをはかり、体内に残っていないことを確認する
    1. ガーゼを固く折り、エラテックスで圧迫止血をはかる。出血、痛み、腫脹に注意
    2. 事故による抜去時は低血糖ショックを予防するため、直ちに末梢から輸液を開始する
    日常生活の援助
    1)食事:原疾患によって飲食の内容、禁食の有無が異なる。高カロリー輸液を開始すると血糖値が一定に保たれるためか、空腹感が乏しくなる。高カロリー輸液から経口摂取への移行は摂取量をみて徐々に輸液カロリーを減らしていく
    2)清潔:前胸部の固定は、毎日交換する。入浴やシャンプー時は輸液路の接続部をノベクタンスプレーで保護しておく。また刺入部もラップ類でおおう
    • 入浴、シャワーするときは輸液ルートの接続部を無菌的にはずしカテーテル内をヘパリン生食で満たす。(ヘパリンロック)
    • ヘパリン生食は、滅菌生理食塩水9mlにヘパリン1000uを混中して作る
    • カテーテルを滅菌ガーゼで包み、さらにビニールなどで覆い、絆創膏で身体に固定する
    • 刺入部はできるだけぬらさないように患者に説明する
    • 入浴後はカテーテル刺入部、接続部を十分消毒し、輸液ルートの接続部と無菌的に接続し、滴下を再開する
    1. 排泄:夜間頻尿になる患者が多いので十分保温につとめる
    • 血糖コントロールの状態を調べるため、排尿ごとに検尿し、尿糖チェックする
    • 排便は食事をしなくとも2~3日に一回あるように、坐薬などを用いてコントロールする
    1. 活動:歩行は輸液セットを首に欠け、点滴スタンドを押してあるく。臥位、立位によって滴下数がかわるので注意する
    2. 睡眠:就寝前に輸液ルート、輸液の残量を確認し、すべてうまくいっていることを患者に話し、安心させる
    ・前胸部の固定状態も確認する
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    [ 2006/06/10 23:20 ] 解剖生理 | TB(0) | CM(2)
    看護学生2年生です。
    いつも参考にしています。
    ありがとうございます。
    [ 2011/01/01 23:52 ] [ 編集 ]
    はじめまして
    むずかしくてぜんぜんわからなかったけど、大変な勉強量なんですね。尊敬です^^
    頑張ってください!
    [ 2006/06/13 22:24 ] [ 編集 ]
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