小脳 看護学生嘆きの部屋

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    小脳






    小脳の機能


    解剖

    小脳テントによって大脳と区切られている。中央部分の小脳中部と左右の小脳半球からなり、断面では表層の灰白質と中心部の白質とにわかれる。

    小脳は筋緊張・身体の平衡・協調運動に関与している。小脳の疾患では運動失調・筋緊張低下・眼振などがあらわれる。

    不随意運動の統合的な調整①平衡機能②姿勢反射③随意運動


    弊害)

    ・小脳がなければ姿勢や運動の傷害がおこり身体の平行の維持が円滑に行われなくなる。

    ・小脳に腫瘍や出血などが起こると身体の平衡が乱れて運動失調症を呈する。


    聴神経腫瘍の神経症状:聴神経は小脳橋角部にあるのでその部分の腫瘍では共通して第Ⅷ神経症状(聴力低下・耳鳴り・めまい)第Ⅶ神経症状(顔面麻痺・味覚障害)第Ⅴ神経症状(運動失調・協調運動障害・計測障害)などがみられる

    →聴神経鞘腫のOP後

    聴神経腫瘍は小脳橋角部にありおおきくなると顔面神経以外に第Ⅳ・Ⅴ下位脳神経や第Ⅴ神経にも接するようになっている。従って、摘出術に際しては多かれ少なかれこれらの脳神経への影響は避けがたい


    運動失調と筋トーヌスの低下:病巣と同側に症状がでる


    筋緊張の低下

    これは被動性の亢進、他動運動に対する抵抗の減弱としてとらえることができる。被動性の亢進は下アナフィラキシー様症状他を左右交互に前後に揺さぶった際の上肢の振りの増大や両足が地面につかない高い椅子に腰掛けさせておいて下腿を前後に他動的にゆらせた場合などのゆれの増大として把握される。

    他動運動に対する抵抗の減弱では肘・手首・膝・足首などの関節での屈伸を他覚的に行ったさいの抵抗の減弱化である。これらの筋緊張の低下は小脳病変と同側に認められる。大脳は反対側。


    平衡障害

    起立・座位にての頭部・体幹・四肢のゆれ。

    ロンベルグ徴候は平衡障害を示し起立位で両足の内側を左右密着し開眼時よりも閉眼時の動揺の増強するのがロンベルグ徴候である。これは深部感覚障害による場合に明らかであるが小脳障害でもみられる。ただし小脳障害はロンベルグ徴候を観察する姿勢をとることが困難。→両足をくっつけていないことが多い。

    ∴なるべく両足を近づけて立たせ開眼時と閉眼時の動揺を比較するが閉眼させると動揺が増強。座位又は腰掛け位の動揺は両下肢を接近させると開かせた場合よりも動揺が強くなる。

    随意運動障害

    言語・眼球運動・書字・歩行各種の四肢随意運動にて筋力の低下・すなわち麻痺のない場合に精細な運動のコントロールが障害され下手な不規則な運動となる。

    これが協調運動障害である。

    小脳の障害によって運動開始と停止の遅延、運動のリズム、規則性及び方向の誤りを生ずる。

    例)運動分解:運動がぎこちなくて不規則、巧みさが失われること

      運動測定異常:目標をそれる

      運動測定過大:目標を通りすぎる

      変化運動不能:回内回外などの運動の繰り返しの場合に円滑さの失われることと表現されている運動異常がそれである

    このほか小脳障害では筋力の疲幣がおこりやすく筋力減弱化として表現されている。又小脳は運動の学習をする場であるので運動の習得に障害がみられるようになり、ピアニストが円盤をたたけなくなったりする例


    検査))指鼻試験・踵膝試験・手の回内回外試験・肘打ち試験

    歩行障害は小脳障害の初発症状であることが多く、酔っぱらい歩行といわれるほど不規則なよたよたした足取りを示すが上肢の振りにより平衡をとり転倒することはほとんどない。階段を上る際に支障を訴えるのが先行。

    企図振戦は運動に際して目標に近づくにつれ増強するふるえであり小脳歯状核・上小脳脚の障害にて著名


    小脳症候

    筋緊張と平衡と随意運動の障害に大別される。さらに振戦、眼球振盪自律神経異常。


    小脳症状の検査))神経筋疾患ハンドブック123~


    立位と歩行:小脳障害時にいは立位で静止させても動揺が著しい。両下肢は広げていることが多く、片足立ちは困難である。

    進め方

    普通の歩行→かかと歩き(前頸骨筋の動きをみる)→つぎ足歩行(小脳疾患では動揺が強くなる)→閉眼させ片足でジャンプ

    話し方・書き方:話し方は不明瞭でゆっくり。字を書かせると大きくなる大字症



    運動失調検査法

    指鼻試験
    指鼻指試験
    指指試験
    足指手指試験
    かかと膝試験


    拮抗運動反復不能症:患者の腕を前にださせ回内と回外をできるだけ早く繰り返させる。検者は自分でやってみせる。この検査は両手同時にではなく、左右別々にやらせるべき。両側同時に行うと早いほうの手が遅いほうの手に速度を合わせるため両方ともゆっくりしてしまう。明瞭な左右差は遅い側の小脳症状が考えられる。



    小脳症状とは→運動失調・協調運動障害・計測障害

    膝うち試験(knee pat test):座位で一側の手のひらと甲でその側の大腿を交互にたたかせる。これをできるだけ早く行うよう命令する。一側がおわったら他側に。小脳障害ではこの運動が円滑に行かず叩く場所も一定ではない。



    筋トーヌスの検査:患者の上体に手を当て左右又は回転性にゆさぶると上腕の振り子様の運動は筋トーヌス低下のため正常より大きく長く続く


    その他:跳ね返り減少・ロンベルグ徴候


    四肢失調→主として小脳半球障害による


    企図振戦:針の穴に糸を通しにくい

    検査)指鼻指試験→検者は示指を患者の前にたて患者に自分の鼻の先と検者の示指の先端を交互にふれさせる。検者は示指の位置をその都度かえ患者が正確に目標にふれるか否か指先が目標に近づくとおこる振戦(企図振戦)の有無をみる



    測定障害(ジスメトリー):指鼻テスト・knee-pat test・heel-knee test



    共同運動障害


    変換運動障害→手回内回外検査(DDK:diadochokinesia)


    筋トーヌス低下(hypotpnia)

    shoulder-shaking test :振り子様運動がいつまでも続く

    Holmes-Stewart rebound:胸をうつ


    筋力は低下しない


    体幹失調→主として小脳虫部障害による


    起立障害:wide-based gait (幅広い基底面積の歩行)


    酩酊様歩行(両下肢を拡げるがふらついて一直線上を歩くことができない。両側性小脳障害のため四肢や体幹の運動の協調が失われたとき平衡障害が強いときにみられる



    構音障害:断綴性言語・爆発性言語



    眼振

    小脳半球の病変では指-鼻試験などの協調運動の障害(四肢失調)が目立ち、臥位でも四肢の運動失調がみられる。

    小脳虫部の病変では歩行障害が目立ち,臥位では四肢の運動失調があまりみられない


    一側の半球がおかされた者に目を閉じて歩かせると患側に倒れたり歩く方向が患側に偏ったりする。又拮抗筋相互の協調が円滑に行われず反復運動や複雑な細かい運動が困難になる。小脳は大脳の運動中枢を助けてほとんど無意識のうちに運動を円滑に行わせるように働く。

    小脳障害のために構音筋の協調運動が不良となっておこる構音障害。

      構音障害とは→言語の発生に必要な舌・唇・頬・口蓋・喉頭・声帯などの器官に異常が   

      あるために正しく発語ができない状態。


    この障害は発語に関する器官(発語筋)を支配する三叉神経・顔面神経・舌咽神経・迷走

     神経・舌下神経のいずれの部分の障害によってもおこる。

    運動失調(小脳性失調症)→小脳の平衡感覚がおかされたときにおこり、立ったり座ったりするときに強く現れる。歩行は泥酔者のようであり、立つときも酩酊者のように動揺する。しかし目を閉じてもその動揺は強くならないのが特徴。



    小脳・小脳橋角・頭蓋底部・脳幹の場合の患者の問題

    体幹運動失調(身体が揺れて安定しない)失調失語(発語が不明瞭でとぎれがちに話す)・眼球脳振盪(眼振)・測定障害・呼吸障害(呼吸麻痺)

    →①意思伝達の不明瞭による誤解・行動規制

      ②運動失調・眼球振盪による転倒で日常生活行動の規制がさらに増大する

      ③運動失調・眼球振盪による日常生活行動の規制のために欲求が充足されない

      ④延髄を刺激する後頭下開頭術では呼吸麻痺をおこす


    第Ⅴ神経→三叉神経(脳30,36,63,115)

    咬筋(咀嚼に関する)を支配する運動線維と顔面の感覚を支配する感覚線維とからなる。橋から脳底部に現れるがその核は脳幹を通る。眼枝・上顎枝・下顎枝がある。

    1枝→眼  2枝→上顎  3枝→下顎  

    →→顔面(角膜、舌の前2/3等を含む)の知覚障害・温痛覚障害・咀嚼筋力低下

    知覚)


    温痛覚→橋のレベルから神経線維が入る。延髄→第3~4頸髄まで下行。三叉神経脊髄路、二次ニューロンは交叉、対側を上行


    触覚


    固有感覚→咀嚼筋の固有感覚を司る。三叉神経中脳路へ入る

    運動))

    運動枝の障害により咀嚼筋の筋力低下をきたす

    反射))

    下顎反射(DTR):三叉神経の核性麻痺で亢進

    角膜反射(表在):Ⅴ(求心性)の障害で消失

    頭顔部の知覚は三叉神経。


    顔面の感覚は三叉神経の知覚枝により支配されているが眼より上は第1枝、口角から下の下顎部は第3枝その間は第2枝が分布。それぞれの神経痛ではその分布領域に疼痛を感じ麻痺ではその範囲に感覚低下をきたす。

    咬筋・側頭筋は三叉神経運動枝により支配されている。この検査は口のかみ合わせて、筋緊張を調べる。開口させると下顎は障害側に偏位する。

    三叉神経麻痺や脳幹部障害が疑われるときは角膜反射を調べていく。細かいこよりのさきで角膜をふれ瞬目反射がおこるかどうかみる。

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    [ 2006/07/07 21:56 ] 解剖生理 | TB(0) | CM(0)
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