特発性間質性肺炎 看護学生嘆きの部屋

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    特発性間質性肺炎






    特発性間質性肺炎:有病率(3 ~ 5/10万 ; 4000 人)
     (IIP)  罹患率(0.3/10 万 ; 400 人 / 年)
          男:女 =1.5:1 年齢:60 才代
          予後:36.6% (5y) ; 22% (10y)
          死因:Resp.F (54.5%)・C or P (15.2%)・LCa (9.1%)

    ◇ IIP の病像
     (1). 労作時息切れに始まる呼吸困難と胸部レ線所見上の瀰満性陰影が主徴で原因不
       明。
       膠原病・石綿肺等を伴わない。
     (2). 臨床経過から急性・亜急性・慢性型に分類される。慢性型で急性悪化することあ
       り。
     (3). 治療上ステロイドが有効な症例もあるが通常無効。

    A. 特発性間質性肺炎に含まれる疾患
     (1). 急性経過 :AIP (★ acute interstitial pneumonia)
       病理診断:DAD (diffuse alveolar damage)
     (2). 亜急性経過:BOOP
       病理診断:BOOP (bronchiolitis obliterans organizing pneumonia)
       ※ BOOP は臨床的に予後良好なことが多く、ステロイドも効果あることから
         AIP・IPF とは異なる範疇の疾患と考えられている。
      a. BOOP の所見
       主病変:末梢気道を占拠し肺胞道及び肺胞にひろがる肉芽組織
       副病変:結合組織ポリープ・フィブリン様滲出物・泡沫状マクロファージの肺胞
           腔内集積・胞隔炎・肺の構造は保たれる
      b. BOOP を呈しうる疾患・要因
       特発性・炎症後・薬剤・限局腫瘤性・リウマチ性あるいは結合組織病・免疫疾患
       骨髄移植・肺移植
       その他:HIV・放射線療法・MDS・リンパ腫及び癌・慢性甲状腺炎・アルコール
           性肝硬変・胆汁鬱滞・炎症性腸症候群・トリプトファン・織物印刷用色
           素
     (3). 慢性経過:IPF (★ idiopathic pulmonary fibrosis)
       病理診断
        (1). UIP (usual interstitial pneumonia)
        (2). DIP (desquamative interstitial pneumonia)
        (3). DAD (diffuse alveolar damage)(急性悪化)
        (上記に分類できぬ病変は NCIP (nonclassifiable IP) と呼ばれる)
        (注意:★印は欧米で急性型と慢性型に用いられている病名)
      ※ IPF (idiopathic pulmonary fibrosis) について
       (1). 炎症性肺疾患、線維化が起こる、早晩低酸素症まで進行
       (2). 原因不明、自己免疫疾患またはウイルス感染後の病態と考えられる
       (3). 肺における炎症反応、免疫反応、結果としての線維化が制御不能
       (4). 一部では遺伝、II に罹りやすい個体の存在
       (5). 平均生存期間は 4 ~ 6 年

    B. IPF ( = 90% は UIP、10% は NCIP)について
     1. 疫学・頻度:正確には不明、年齢とともに高くなる。たばことの関係は直接は不
       明。何となく男に多い様だ。
     2. 発見動機:60% は呼吸器症状(呼吸困難 (94%)・乾性咳 (73%))、40% は健診
     3. 初診時臨床所見
      I期:自覚症状なし、たばこ (82%)、Velcroラ音 (86%)、バチ状指 (41%)
         ESR 15/h 以上 (52%)、CRP + (5%)、γ-gl↑(41%)、LDH↑ (47%)
         RA↑ (19%)、ANA↑ (11%)
      II期:自覚症状あり、たばこ (85%)、Velcroラ音 (90%)、バチ状指 (60%)
         ESR 15/h 以上 (74%)、CRP + (26%)、γ-gl↑(50%)、LDH↑ (32%)
         RA↑ (37%)、ANA↑ (44%)
     III期:自覚症状あり、たばこ (83%)、Velcroラ音 (94%)、バチ状指 (65%)
         ESR 15/h 以上 (69%)、CRP + (34%)、γ-gl↑(63%)、LDH↑ (58%)
         RA↑ (16%)、ANA↑ (39%)
     4. 症状:労作時呼吸困難・乾性咳・Velcroラ音
     5. 検査所見(BALF (気管支肺胞洗浄液) に異常なし)
      (1). 胸部レ線:典型例は両側性瀰満性陰影、下肺野にはじまる線状網状影の増加お
        よび拡大、肺の縮小(但し全体の54%)
      (2). 胸部 CT:胸膜直下の蜂巣肺所見、間質影、胸膜面の凹凸
      (3). 肺機能・血液ガス:拘束性障害・拡散障害
      (4). 血液検査:血沈亢進 (52 ~ 69%)、LDH 高値 (47 ~ 58%) で病期は関係なし
             CRP 陽性 (5 --> 34%)、γ-gl 高値 (41-->63%)、ANA 陽性(11
             --> 39%) は病期と関係。
            (IgE↑、CEA↑は時に見られるが病期は関係なし)
     6. 予後
      (1). 5年生存率は 53%、10年生存率は 32%
      (2). 肺癌合併、肺感染症の合併が高率
     7. 治療:決め手なし

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    [ 2006/08/16 12:45 ] 呼吸器 | TB(0) | CM(0)
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