呼吸器疾患(呼吸困難) 看護学生嘆きの部屋

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    呼吸器疾患(呼吸困難)






    呼吸困難

    呼吸は延髄を中心とした脳幹部で自立的に調節されている。これを代謝性調節とよぶ。この自立調節系の呼吸中枢で呼吸リズムが作られる。

    この呼吸リズムは神経的調節と、化学的調節を受けている。

    神経的調節では、肺・気道・肺血管・呼吸筋にある各種の受容器、頸動脈体および、大動脈体にある化学受容器から迷走神経を介して求心性入力により反射性に調節されている。

    また運動すると、筋肉に乳酸ができ、これが燃えて二酸化炭素となる。筋肉から出される二酸化炭素の量がふえて呼吸中枢を刺激する化学伝達物質として働き、呼吸を深く、速くするように化学的調節が行われる。

    一方呼吸は大脳や網様体賦活系による精神活動、意識レベルの変化によって随意に調節される。これを行動性調節という

    検査))

    Pao2 Paco2 PH 血液 血液検査、(WBC,RBC,HTC,PLT)胸部X-p、肺機能、CT-MRI

    治療)


    安静療法


    薬物療法


    酸素療法


    人工呼吸器

    呼吸障害とは→内呼吸・外呼吸のいずれかで障害がおこり、血中の酸素と二酸化炭素の維持が適切にできなくなり、生体(細胞)が正常な機能を営めなくなった状態(臨163)


    酸素の不足

    脳の神経細胞は低酸素血症に弱く4~6分間の無酸素状態で細胞の不可逆的な変化が起こることがわかっている。成人で必要とする酸素の量は、休息しているときで250~300ml/分、激しい運動をしているときでは15l/分以上になる。しかし身体に取り入れて使うことができる酸素の量は4l/分である。

    大気は21%の酸素と78%の窒素0.03%の二酸化炭素が含まれている。


    拘束性換気障害と閉塞性換気障害

    横隔膜の外肋間筋の収縮により胸郭は拡大し外気は吸い込まれ(吸気)横隔膜の緊張がゆるみ外肋間筋の収縮がゆるむと、胸郭は元に戻り呼気が行われる。

    拘束性換気障害は胸郭の可動性の減少や肺の伸展性の障害による換気障害である。手術、外傷、腹水の貯留などによる横隔膜や外肋間筋の運動に制限がある場合、低換気をおこすことがある。一方、閉塞性換気障害、気道の閉塞による換気障害である。酸素と二酸化炭素を運ぶ導管としての上気道・気管・気管支・細気管支が腫瘍・血液・たん・異物などで閉塞されることによって呼吸障害を起こすことがある。


    呼吸中枢の障害

    自律呼吸の呼吸中枢は延髄網様体にあり、吸息中枢と呼息中枢がある。この呼吸中枢が神経的、化学的に刺激を受け、呼吸中枢からの指令が胸郭や横隔膜などの呼吸筋を動かすことで調節している。

    中枢神経系障害→脳炎・脳血管障害・脳腫瘍・頭部外傷により呼吸中枢そのものが障害を受けることがある。また睡眠薬、麻薬などの薬物では中枢神経系に対して抑制作用が働き呼吸抑制をおこすことがある。

    随意的呼吸調節障害→不安・精神的ストレスが大脳皮質を刺激し過剰換気によって血中の二酸化炭素が低下することにより、化学的調節がはたらかず、呼吸障害をおこす。

    睡眠・抑鬱・感情鈍麻→換気量の減少

    怒り・興奮・不安・ヒステリー→換気の過剰


    拡散の障害

    肺胞では取り入れられた酸素と血中に運ばれてきた二酸化炭素が交換(拡散)される。肺胞から血液に取り入れられる酸素の量は、肺胞気の平均酸素分圧と血液の平均酸素張力との差に比例する。酸素分圧の圧差1mmHgにつき1分間に摂取される酸素量を拡散係数という。成人では酸素が約15~35ml/分でCO2は拡散係数がO2の約25倍である。

    肺炎・肺水腫などの間質の障害


    酸素の運搬の障害

    Hbの約95%が酸素で飽和された血液(18~20ml/l)で組織を経由して心臓に返ってきたときの血液には14~15ml/lの酸素が含まれている。

    出血などの原因で循環血液量が減少したり、貧血によって血液中のHb量が少ないために、酸素を運搬する能力が低下することにより、呼吸障害がおこる。

    治療))


    気道の確保

    ものを誤ってのみこみ気道をつまらせた場合→排出しやすい体位、背部をたたく

    たんや血液や誤嚥した食べ物→吸引器によって吸引

    舌の沈下によって気道閉塞の危険→エアウェイを使って気道確保

    異物や腫瘍で上気道の閉塞、気道確保されない→気管切開


    酸素の供給

    全身の酸素運搬能力は動脈血酸素分圧が60mmHg以下になると急激に低下するため、原則として動脈血酸素分圧が60以下の時は酸素吸入の適応


    鼻カニューレ(低流量システム)→100%酸素にして、毎分1~5lの流量で酸素吸入濃度は24~44%が確保できる


    ベンチュリマスク(高流量システム)→毎分6~10lの流量で40~60%の酸素濃度を確保できる


    部分的再呼吸マスク(低流量システム)→100%酸素にして毎分10l以上で60~99%の酸素濃度が確保できる


    換気の促進

    立位や臥位では横隔膜が下がり、胸郭の運動も大きくなって呼吸運動は楽になり、肺の換気面積は増大する


    セミファーラー位やファウラー位の体位をとり、着衣をらくな状態にする


    呼吸が停止し換気が止まっている場合には、緊急に口-口式の人工呼吸をする


    病院などではアンビューバッグ(手動式蘇生器)人工呼吸によって人工換気と高濃度の酸素の補給が同時に行われる。


    薬剤の使用

    肺炎・結核・肺感染症→抗生物質・抗結核薬

    炎症・肺ガン→抗ガン剤・副腎皮質ステロイド剤

    気道確保→気管支拡張薬・鎮咳薬・去痰薬

    肺循環系の是正→強心薬・利尿薬


    呼吸障害のある患者のニーズ


    生命の維持


    水分と栄養:

    呼吸障害のある患者では肺循環系への負担を少なくするため、水分摂取の調節が重要となる。氷や冷たい水をとることで少ない量で飲水への満足を得られる。基礎体重の維持を目安とする。食物が入り胃内が充満すると、横隔膜の動きが悪くなり、副交感神経

    の緊張も加わって息切れが増強する。消化のよい高栄養の食べ物を何度かにわけて摂取する必要がある。


    排泄

    呼吸障害のある患者は①運動量が少ない ②水分量が制限されている ③食事摂取量が少ないことによって排便コントーロールがむずかしい。排便時のいきみによって胸腔内圧は極度にあがり、息切れや息苦しさを増強することになる。そのため排便のコントーロールや腹圧のかからない洋式トイレの使用などの配慮が必要。

    素分量の過剰は呼吸・循環機能に負担となる。そこで水分・塩分を制限するとともに、飲水量測定・尿量測定・体重測定をすることによって水分の取り入れ、排出のバランスを把握しながら調節していく


    清潔

    気道や感染や尿路感染予防は大事。

    気道からの感染予防→うがい・歯磨き・抗菌薬の吸入

              身体の清潔→日に分けて清拭(酸素消費量を少なくするため)、排尿排便後の清潔・陰部洗浄、入浴中は換気機能が低下する∴シャワーがよい


    活動・休息

    安静時酸素消費量=200~250ml(運動時は20倍)

    呼吸障害があって酸素取り込みが低下していると、息切れ,動悸、呼吸困難などの症状を伴ってくる。

    安静時呼吸に要する酸素消費量は全体の2%にすぎない。動いた後5分以内に息切れが改善し、脈が安静時の状態に回復することを目安にする。

    夜中に目がさめる、熟睡感がないという、不眠に対する訴えは呼吸障害のある患者に多くみられる。(睡眠時に換気量が減少して低酸素状態が起こること)

    精神安定薬・睡眠薬→呼吸中枢抑制による換気障害がある

    ∴入眠前の精神的安定、静かな環境づくり、温度、湿度の調整、十分なたんの喀出、痛み、咳などへの薬剤の使用


    不安

    鬱状態が追い込まれることがある。

    気が動転する、心配する、怒る、興奮するなどは息苦しさを増強する


    社会的疎外

    呼吸が障害されることによって生活活動がかなり制限される。そのことによって仕事や人とのつきあいなどの社会的活動が少なくなり人間関係が狭くなる。慢性の呼吸障害を持っている人は社会的支援、日常的に相談にのってくれる人、買い物をしてくれる人、通院に付き添ってくれる人などを必要としている


     

    呼吸障害のある患者の看護


    呼吸の観察

    呼吸運動は延髄にある呼吸中枢が交互に刺激されて行われる。

    数:成人の正常数→15~20回/分

    型・性状・リズム

    異常呼吸の観察


    感染と発熱の予防

    体温の測定

    正常:36.0~37.0℃  発熱状態37.0~37.9℃で微熱 38.0℃以上で高熱

    たんの量と性状の観察

    喫煙は、気管支の線毛運動を、麻痺させると同時に粘液の性状もかえる。喫煙によって肺胞の食細胞マクロファージ機能が障害をうける。

    一日量で性状・量・色を測定

    看護))

    安静、冷罨法


    酸素の安全な供給


    息苦しさ

    安楽な体位


    臥位→衣服、強くしめないようにして横になる。頭を軽く曲げ力を抜いた楽な体位をとる。膝下にまくらを入れ、軽く足を屈曲する


    ファウラー位またはセミファウラー位:ベッドをファウラー位またはセミファウラー位に調整し、臥位または側臥位をとる。


    起座位:起座位をとり、オーバーテーブルなどの上にまくらなどを置いて、前かがみの姿勢でうつぶせになる

    呼吸法


    ゆっくり深い呼吸


    腹式呼吸(吸気の約2倍の時間をかけてゆっくり呼吸する)


    不安が強い場合は安楽な体位をとりながら手を握ったり声かけし落ち着いて呼吸するようにする


    生活への援助
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    [ 2006/08/29 21:56 ] 呼吸器 | TB(0) | CM(0)
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