かぜ症候群 看護学生嘆きの部屋

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    かぜ症候群






    かぜ症候群

    概論
     かぜ症候群とは種々の病因によって起こる上気道の急性カタル性炎症を一括したものである。病因は大別して感染性因子と非感染性因子(寒冷、アレルギーなど)に分けられるが、ほとんどは感染因子によるものであり、日常診療でみられるかぜ症候群の80~90%はウイルスによるものとされる。かぜ症候群は、病原は異なっていてもその臨床像には共通点が多く、経過も急性でおよそ1週間であり、予後は良好である。詳細に観察すれば、いくつかの臨床病型に分類することができる。

    臨床病状
     ①自覚症状:くしゃみ、鼻汁、鼻閉、咽頭痛、嗄声、呟、痰などの呼吸器症状とともに、多少とも全身症状、すなわち発熱、全身倦怠感、食思不振、頭痛、腰痛なども訴える。その他悪寒、嘔吐、腹痛、下痢などの消化器症状を伴うこともある。
     ②他覚的所見:上気道粘膜の発赤、腫脹、粘液分泌亢進などを認める。
     ③インフルエンザ:突然に発症し、38~39℃以上の発熱、頭痛、倦怠感、関節炎などの全身症状を強く訴え、呼吸器症状や消化器症状がみられる。合併症を伴わない限り、1週間前後で軽快する。
     ④普通感冒:鼻炎症状が主体で、全身症状はほとんどない軽症の型で、かぜ症候群の中で最も普遍的なものである。多くは無熱である。
     ⑤咽頭炎:咽頭痛を主症状とし、咽頭粘膜の発赤、腫脹、灰白色の滲出物を認め、頚部リンパ節は腫大し圧痛を伴う。
     ⑥気管支炎:呟とともに粘性の痰、発熱がみられ、呼吸困難を伴うこともある。小児では細気管支炎から気道閉塞をきたすことがある。
     ⑦その他:咽頭結膜熱、異型肺炎。
    一般検査所見(表1)
     ①血液検査ではほとんど異常を認めず、あっても血沈の軽度亢進、CRP軽度陽性などの炎症所見が得られるが、WBCはほぼ正常範囲にある。
     ②胸部X線では異常を認めないが、異型肺炎では理学的所見に比べて広範囲の肺炎像がみられる。マイコプラズマの感染では、抗体価のほかに寒冷凝集素価が高値となり、血沈は中等度亢進する。 
     
     表1 かぜ症候群の検査所見           
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    血液検査  │①ほとんど異常なし。
          |②ときに血沈軽度亢進、CRP陽性。
          |③寒冷凝集素価上昇(マイコプラズマ)
    胸部X線  │①異常なし。
          |②淡い浸潤影(マイコプラズマ)。       │
    特殊検査  │①ウイルス抗体価上昇(ペア血清で4倍以上)。
          |②ウイルスの分離、同定。
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    特殊検査所見 (表1)
     ①ウイルスの分離:咽頭拭い液、うがい液、喀痰などを材料として、組織培養、孵化鶏卵培養、動物接種によりウイルスの分離を試みる。
     ②血清学的検査:急性期、回復期に採取したペア血清について、赤血球凝集抑制試験、補体結合試験などにより特異抗体価を測定する。
    診断
     ①一般検査に特有な所見がないため、臨床症状と経過から診断することが多い。
     ②病原診断には、ウイルスの分離、同定と血清学的検査が必要となる。ペア血清で抗体価が4倍以上に上昇していれば病原として疑わしい。
    管理上必要な検査(表2)
      
    表2 かぜ症候群の鑑別および管理上必要な検査
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     ①血液検査:血沈、CRP、WBC。
     ②培養:咽頭、喀痰培養(一般細菌結核菌)。
     ③胸部X線。
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     かぜ症候群は自然に寛解することが特徴であるが、細菌による肺炎などの二次感染に注意すべきである。その他副鼻腔炎、中耳炎、心筋炎、心膜炎、脳症、神経炎などの合併症も念頭におく必要がある。
      
    メディカル・ノート
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     かぜウイルス:インフルエンザウイルス以外に以下のウイルスが知られている。
     ①ライノウイルス:かぜのうち約50%がこのウイルスによって起こる。ピコルナウイルス群に属し、130種以上のウイルスが同定されている。
     ②コロナウイルス:かぜの15~20%の原因となり、特に初冬や晩冬に多い。ライノウイルスに比べて潜伏期は長く、経過は短い。
     ③アデノウイルス:晩冬、初春、初夏にしばしば分離される。咽頭結膜熱の原因となる。
     ④パラインフルエンザウイルス、RSウイルス:成人では普通感冒の原因となるが、小児ではクループや細気管支炎を起こし得る。
     ⑤エンテロウイルス(コクサッキー、エコー):熱の高い夏かぜや咳の強いかぜを起こす。また髄膜炎、胸膜炎、心膜炎などの原因となる。
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    [ 2012/11/30 19:00 ] 呼吸器 | TB(0) | CM(0)
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