痴呆とは(認知症) せん妄とは 看護学生嘆きの部屋

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    痴呆とは(認知症) せん妄とは






    ■痴呆とは
    成人期にいたる間に発達してきた知能が、何らかの脳機能障害のために著しく低下し、徐々に自立した生活が困難になる状態

    年齢 出現率
    65~69歳 1.2%
    70~74歳 2.7%
    80~84歳 11.7%
    85歳以上 19.9%
    在宅痴呆老人 4.8%
    最頻年齢79~82歳

    血管性痴呆 アルツハイマー型痴呆
    年代 50歳代 70歳以降
    痴呆の自覚 初期にはある ないことが多い
    進み方 良くなったり悪くなったりしながら
    階段状に進む ゆっくり単調に進む
    神経症状の有無 手足が部分的に麻痺したり
    しびれたりすることが多い 初期には少ない
    身体の持病との関係 高血圧、糖尿病などの
    持病を持つことが多い 持病との関係は少ない
    特徴的傾向 ささいなことで泣いたり怒ったりなど精神的に不安定になることが多い 落ちつきがなかったり深刻味がないことが多い
    痴呆の性質 まだら痴呆
    (部分的に能力が低下している) 全般性痴呆
    (全般的に能力が低下)
    人柄 ある程度保たれる 変わることが多い

    ■痴呆の評価
    ・DSM-IV
    ・改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
    ・柄澤の臨床的判定基準
    ■改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
    ・痴呆のスクリーニング
    ・重傷度分類は設けられていない
    ・短時間で施行できる
    ・回答に制限時間がない
    ・簡便
    *被験者に意識障害がなく、質問に答えうる状態であることが前提
    ■柄沢式判定基準
    ・当人が普段の生活の中で見せる知的生活レベルを重視
    ・当人でなくても、家族が把握している情報で評価できる
    ・どの情報者が適当なのか判断できた段階で行う
    ■人間の精神活動
    ①知的活動②情動

    ■知的活動
    ・記憶       ・認知
    ・判断       ・思考
    ・学習       ・情報の処理と選択
    ・自省       ・適応能力(知能より感情や意識など情動面と深く関わっている)
    ・知的創造
    ■情動
    ・怒り・恐れ・喜び・悲しみなどの一時的で激しい感情の動き
    ■学習による積み重ね
    ・記憶・見当識・構成能力・言語
    ■記憶
    ①記銘力②記憶保持③想起力(再生力)記憶は新しく記憶されたものから失われていく
    ■見当識
    記憶や認知、あるいは認識能力などの諸機能の働きによって成り立つ総合的な精神機能
    ■失見当識
    自分と他人の関係、あるいは者と自分との関係などが障害され、周囲の環境把握
    が不確かになるといったように基本的認識の障害がおこること
    ・衣服の着脱ができない
    ・はし、茶碗の操作ができない
    ・自宅への帰り道がわからない
    ■知的能力の障害
    ・学習により積み重ねてきた知識を必要とする知的能力が低下
    ・適切な行動を選択できない
    ・ミスが多くなり、うつ的傾向になる
    ・情動不安定
    ・軽度の段階では、習慣化した作業や日常的な行動には目立った変化はない
    ■言語障害
    軽度・内容語の数・種類の減少
    ・同じ話題を繰り返す
    ・複雑な内容の会話についていけない
    ・言葉の流暢性は維持されている
    中等度・聞き違えが増える
    ・読解力低下
    ・書字の障害
    ・他者の言葉のオウム返し
    ・自己の言葉の繰り返し
    ・時に緘目(かん)
    重度・言語を用いたコミュニケーションがほとんど不可能となる
    ■記憶障害
    短期間の記憶が障害されると共に、長期にわたる記憶も不確かになっていく
    時・サイズ・数量なども不確かになり、しだいに失われていく
    ■失見当識
    自分が誰か、何歳になり、どんな職業を持ち、どんな立場にあるのかという自己像についても不確かになる
    ■情動障害
    ・意欲の低下・無関心・感情鈍磨・不機嫌・抑うつ・心気傾向・落ち着きがない・興奮しやすく攻撃的
    ・ストレスによって錯乱・不眠・徘徊などの情動障害を誘発させる
    ■人格変化
    ①その人らしい個性が失われて平板になる
    ②良くも悪くもその人らしさが突鋭化する
    ③抑制力の低下により、長所とされていた特長が失われ、欲求がむき出しになる
    ④人格の形骸化といわれるような変化を見せる

    ■せん妄
    意識の混濁(意識障害)のうえに、運動不穏(落ち着かない・騒ぎ立てる・興奮するなど)、幻視・幻覚体験・反復行為などの症状が加わり、精神活動も興奮している状態。
    ■痴呆患者のせん妄
    ・一過性・急性かつ短期に現れる・数時間~数日間以内に急速に消退・特に夜間に症状が強く現れる
    ■夜間せん妄
    ・「家に帰る」コール・衣服を着たり脱いだり・押入れのものを出したり入れたり・立ったり座ったり   などの激しい動揺
    ■せん妄の原因
    ・脳梗塞型の痴呆患者・空腹による血糖値の一時的低下・不眠・血圧低下・心不全・肺機能低下・感染症・消化器疾患による栄養障害
    ・電解質異常
    ■夜間せん妄の原因
    感覚の遮断的状況が強まり、いっそう孤独となり、不安が募り、心肺機能が低下して血圧やガス交換が弱まるため
    ■妄想状態
    ・自分の持ち物を盗まれた
    ・悪者から迫害されている
    ・これらが作話となり、物語的に繰り広げられるが、その展開は一般におおまかで、内容の一貫性に欠け、断片的である
    ・痴呆による妄想や幻覚は一過性で数日後にひとりでに消失してしまう場合もあれば、向精神薬の服薬によって比較的短時日で消滅する場合もある
    ■被害妄想状態
    妄想や幻覚を少しでも早く鎮める治療がきわめて重要
    ■行動面の障害
    ・徘徊       ・異食
    ・収集       ・弄便
    ・不潔       ・弄火
    ・性的行動
    痴呆老人への接し方
    ①人格を尊重した態度で接する。
    痴呆があるということで接し方をなおざりにしたり、子供に接するような態度は慎む。記憶・見当識といった知的機能は衰えるが、感情は普通のお年寄りとさほど変わりはない。常に愛情を持って、長年の人生を生きて来られた人への敬意を表し、寛容をもって対応をする。
    ②残存能力を出来るだけ活用し、出来ることは、時間がかかっても、自分でやってもらう。
    本人が出来ることを増やし、どうしたら出来るようになるか考えてあげること、その上で本当に出来ない部分を援助する。過保護は慎む。
    ③働きかけは老人のペースにあわせ、ゆっくり繰り返し行う。
    本人のやろうという自立心、意欲を大切にする。不用意に手助けして本人のやる気を摘み取らないようにする。根気と忍耐での接し方がケアの受容につながる。
    ④痴呆老人は虚構の世界を持つが、それを説得して打ち壊そうとせず、少しはその虚構にもつき合う。
    老人が形成されている「世界」を理解し大切にする。受容的態度で接していれば老人の虚構の世界がなんとなく想像できるようになる。その世界と現実とのギャップを感じさせないようにする。老人の言動を否定せず受け入れる。


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    [ 2012/12/02 19:30 ] 病理学 | TB(0) | CM(0)
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