原発性肺高血圧症の診断の手引き 看護学生嘆きの部屋

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    原発性肺高血圧症の診断の手引き






    原発性肺高血圧症の診断の手引き
    (厚生省特定疾患呼吸不全調査研究班)

    原発性肺高血圧症は、本来、原因不明の肺高血圧症に対する臨床診断名である。
    その診断根拠としては、
    A. 肺動脈性(または前毛細管性)肺高血圧および/または、これにもとづく右室肥大の確認。
    B. その肺高血圧が原発性であることの確認が必要である。


    ○肺動脈性肺高血圧および/または、これにもとづく右室肥大を示唆する症状や所見
    I. 主要症状および臨床所見
    息切れ・疲れやすい感じ・労作時の胸骨後部痛(肺高血圧痛)・失神・胸骨左縁(または肋骨弓下)の収縮期性拍動・肺高血圧症の存在を示唆する聴診所見(2音の肺動脈成分の亢進、第4音の聴取、肺動脈弁弁口部の拡張期雑音、三尖弁弁口部の収縮期雑音)

    II. 検査所見
    ■胸部X線像で肺動脈本幹部の拡大、末梢肺血管陰影の細小化
    ■心電図で右室肥大所見
    ■肺機能検査で正常か軽度の拘束性換気障害(動脈血O2飽和度はほぼ正常)
    ■心エコーにて右室肥大所見および推定肺動脈圧の著明な上昇
    ■腹部エコーにて肝硬変および門脈圧亢進所見なし
    ■頸静脈波でa波の増大
    ■肺血流スキャンにて区域性血流欠損なし(正常または斑状の血流欠損像)
    ■右心カテーテル検査で、
       肺動脈圧の上昇(肺動脈平均圧で25 mmHg以上)
       肺動脈楔入圧(左心房圧)は正常(12 mmHg以下)


    ○原発性を推定するための手順
    原発性肺高血圧症においては、ときに血沈亢進・γ-グロブリン値の上昇・免疫反応の異常を認めることがあり、まれに関節炎・レイノー現象・脾腫などをみることもある。
    また、心肺の一次性または先天性疾患が認められず、かつ肝硬変の存在も認められないもの。

    III. 除外すべき疾患
     以下のような病態は肺高血圧ひいては右室肥大、慢性肺性心を招来しうるので、これらを除外すること。
    ■気道および肺胞の空気通過を一次性に障害する
     疾患慢性気管支炎・気管支喘息・肺気腫・各種の肺線維症ないし肺臓炎・肺肉芽腫症(サルコイドーシス・ベリリオーシス・ヒスチオサイトーシス・結核など)・膠原病・肺感染症・悪性腫瘍・肺胞微石症・先天性嚢胞性疾患・肺切除後・高度のハイポキシア(高山病・その他)・上気道の慢性閉塞性疾患

    ■胸郭運動を一次性に障害する疾患
     脊柱後側彎症・胸郭成形術後・胸膜ベンチ・慢性の神経筋疾患(ポリオなど)・肺胞低換気をともなう肥満症・特発性肺胞低換気症

    ■肺血管床を一次性に障害する疾患
     肺血栓症・肺塞栓症・膠原病・各種の動脈炎・住血吸虫症・鎌状細胞貧血・縦隔疾患による肺血管床の圧迫・肺静脈閉塞症(pulmonary veno-occlusive disease)

    ■左心系を一次性に障害する疾患
     各種弁膜症(ことに僧帽弁狭窄)・左心不全

    ■先天性心疾患
     心房中隔欠損・心室中隔欠損・動脈管開存・その他

    IV. 診断基準
    ■新規申請時
    Iの1~6の項目の3項目以上の所見を有し、かつ、IIの7肺血流スキャン、および8右心カテーテル検査の所見があり、かつ1~6の項目で3項目以上の条件を満たし、かつ、IIIにあげる疾患の全てを除外できるもの

    ■更新時
    Iの1~6の項目の3項目以上の所見(あり)を有し、かつ、IIの4心エコーの所見(あり)があり、かつ1~3の項目で2項目以上の条件(あり)を満たし、かつ、IIIにあげる疾患の全てを除外できるもの


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    [ 2008/08/15 14:28 ] 呼吸器 | TB(0) | CM(0)
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