熱傷 看護学生嘆きの部屋

    看護学生がんばれ!看護師国家試験対策。隣地実習対策。解剖生理、病態生理。検査、基礎看護から各論まで。資料満載です!

    ホーム > 病理学 > 熱傷

    熱傷






    熱傷

    概念
    火炎、高熱物質、低温物質、化学物質、放射線による皮膚組織の損傷
    局所の血管透過性亢進、炎症反応の誘導、全身への血管透過性亢進状態へと波及していく

    深度

    Ⅰ度(表皮) 
    発赤と乾燥 灼熱感、疼痛が著明
    1週間以内に治癒 後遺症は残らない

    Ⅱ度(真皮浅層)
    浮腫、水疱、びらん 灼熱感、疼痛が著明
    約3週以内に瘢痕を残さず治癒する
    色素沈着、色素脱失を残す

    Ⅱ度(真皮深層熱傷)
    痛覚の鈍麻、欠如 潰瘍を形成
    1か月以上かかって治癒する 瘢痕を残す可能性が大きい

    Ⅲ度(皮下損傷)
    陶磁器様の白色 知覚消失


    面積

    成人: 9の法則
    小児: 頭15%、背中15%、体幹前面20%、両腕20%、両脚30%

    重症度

    burn index
    Ⅲ度受傷面積+(Ⅱ度受傷面積/2)
    10~15以上で重症

    Artzの基準
    軽度熱傷: 外来通院
    Ⅱ度15%未満
    Ⅲ度2%未満
    中等度熱傷: 入院加療を要する
    Ⅱ度15%以上30%未満
    Ⅲ度2%以上10%未満
    重症熱傷: 専門施設で入院加療を要する
    Ⅱ度30%以上
    Ⅲ度10%以上(小児は15%以上)
    気道熱傷、軟部組織損傷、骨折、電撃傷、化学熱傷を合併する場合

    病態
    受傷~refilling: 炎症反応により体液が動的に変化する時期
    血管透過性亢進により循環血漿量減少性ショック
    高度の組織浮腫: 四肢の浮腫で末梢血行障害、胸壁浮腫で呼吸運動障害、喉頭浮腫、腸管の浮腫でbacterial translocation
    炎症性サイトカインによりSIRS
    relilling期: 組織の浮腫液がリンパ系を通して循環系へ戻ってくる時期
    通常は受傷48~72時間にみられる
    循環血液量増大
    大量利尿
    重症例では心不全、肺うっ血
    reliliing~熱傷創閉鎖: 感染期
    創感染による敗血症の危険
    異化亢進状態にある

    全身症状
    ショック: 受傷面積10%以上の場合
    一次性ショック: 数時間以内、血管運動神経の反射による血管障害
    二次性ショック: 体液喪失、蛋白減少、血液濃縮、溶血などによる
    二次感染
    敗血症の併発に注意: 初期はグラム陽性球菌、以後はグラム陰性桿菌が多い
    その他の臓器障害

    治療
    局所療法
    初期対応: 流水による冷却と洗浄
    Ⅰ度: 放置してよい
    Ⅱ度: 水疱内容を注射器で吸引し、ワセリン、抗生物質軟膏などをしみ込ませたガーゼをあて吸湿性パットを重ね伸縮性包帯で固定
    Ⅲ度: デブリードマンと植皮術

    ショックの治療
    一次性ショック: 強心昇圧剤など
    二次性ショック: 輸液

    初期輸液
    Parkland法(Baxter法): 乳酸加リンゲル液4mL/kg/%
    高張電解質液法: Na濃度250~300mEq/Lの高張液。著明な浮腫をきたすことが少なく心臓や肺への負担が少ない。

    呼吸管理
    気道熱傷の危険あれば気管内挿管
    気管内挿管しないときは誤嚥やCurling潰瘍のコントロールなどのために胃管挿入をすることもある

    減張切開
    組織圧上昇のため障害をきたしたあるいは障害をきたすと予想された状態に対して、圧を低下させる目的でなされる
    皮膚・皮下組織・筋膜・筋肉等に対してなされる

    感染症対策
    初期には局所療法で感染防止をはかる(感染が成立しない段階での予防的投与は推奨されない)
    敗血症を疑ったら抗生物質全身投与

    予後
    ガソリンは致命的、灯油はまだまし





    関連記事




    [ 2008/08/17 23:21 ] 病理学 | TB(0) | CM(0)
    コメントの投稿













    管理者にだけ表示を許可する
    看護学生相談の部屋
    掲示板です。悩みや質問など、みんなで解決できますように。
    検索
    google
    rakuten