腎泌尿器・・・尿路感染症 看護学生嘆きの部屋

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    腎泌尿器・・・尿路感染症






    尿路感染症(urinary tract infection)
    腎、尿管、膀胱、尿道に起こった非特異的炎症
    多くの場合、腸内細菌の感染による(結核菌、真菌、ウイルス、寄生虫などは尿路感染症とは区別される)
    ○分類と特徴
    単純性尿路感染症: 尿路の基礎疾患なし
     ・経過: 急性の病型をとることが多い
     ・好発期: 性活動期の女性に多い
     ・起炎菌: 大腸菌、クレブシエラ、プロテウス
    複雑性尿路感染症: 尿路の基礎疾患あり
     ・経過: 慢性の病型をとることが多い
     ・好発期: 先天性奇形を基礎疾患とする小児、後天性尿路異常を有する高齢者に多い
     ・起炎菌: 多岐にわたる(グラム陽性菌、グラム陰性菌、混合感染)
     無症候性細菌尿
    ・起炎菌のvirulence factorと宿主防御機構
    グラム陰性桿菌の線毛が単純性尿路感染症に関与する
    biofilmが難治性、再発性感染症の原因となる(biofilm形成の母地となるカテーテルや結石などの異物の除去が必要になる)
    抗体は尿中に移行しにくい
    白血球は尿路の高浸透圧やpHなどにより機能障害を起こしている
    ○検査
    尿迅速テスト
     ・白血球エラスターゼテスト 感度75~95%
     ・亜硝酸 陽性では有意細菌尿を意味する
    感度は膀胱内貯留時間4時間以上で80%、短いと40%。
    硝酸塩を亜硝酸に還元しない細菌(淋菌や腸球菌など)では陽性にならない
    グラム染色 ■1,000倍で1個/各視野より多ければ感度90%、特異度90%。
    尿培養
     ・明らかに尿路感染症を示唆する所見があれば10^2~10^4CFU/mLでも意義がある。
     血液培養
    ○治療
    一般療法
     ・水分摂取:尿による洗浄効果、脱水予防、尿浸透圧の低下、酸性尿の補正、抗生物質の腎毒性軽減効果
     ・保温、安静
     ・抗生物質(⇒腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎、複雑性尿路感染症)


    □腎盂腎炎
     急性腎盂腎炎
     慢性腎盂腎炎


    □急性腎盂腎炎(acute pyelonephritis)
    腎盂、腎杯および腎実質に及んだ細菌感染症
    単純性腎盂腎炎のほとんどが急性の病型をとり、症状は強いが薬剤に反応し治癒しやすい
    性活動期の女性に多い(男性では複雑性腎盂腎炎を疑い基礎疾患の検索が必要)
    ○症状
    悪寒戦慄を伴う弛張熱
    腰背部痛
    全身倦怠感
    悪心、嘔吐
    ○診断
    costovertebral angleの叩打痛
    尿所見: 膿尿、細菌尿
    血液所見: 白血球増多、赤沈亢進、CRP上昇
    画像検査: 腎臓に一致してガス像を認める場合(emphysematous pyelonephritis)は早期のドレナージ手術が必要。
    ○治療
    グラム陰性菌を想定し、腎への移行に優れ腎組織での停滞時間が長いとされるアミノグリコシド系やニューキノロン系(7~14日間)が勧められる
    第3世代セファロスポリン7~14日間
    少なくとも2~3日は経静脈的投与 ■軽い症状では経口薬でもよい ニューキノロン系7~14日間投与、またはセフェム系経口薬14日間投与など
    ・発熱時は注射剤(アミノグリコシド系)、解熱が得られれば経口薬(ニューキノロン系)に切り替える


    □慢性腎盂腎炎
     病理学的な概念であり、非閉塞性および閉塞性に大別される
    反復する感染から、水腎症となり、腎盂・腎杯は変形し、腎全体は萎縮する
    ○原因
    非閉塞性: 膀胱尿管逆流
    閉塞性: 腎結石、腎尿路系腫瘍、腎尿路の奇形など
    ○疫学
    女性に圧倒的に多く20歳前後で発症は増加する
    小児では少ない
    慢性腎不全の原因疾患のうち約2.2%を占めている
    ○症状
    活動期では急性腎盂腎炎の臨床症状とほぼ同様
    非活動期においては無症状のことが多い(ときに微熱,食欲不振,全身倦怠感など)
    比較的早期より尿濃縮能の低下(多尿・多飲)
    無症状で経過して腎機能低下で発見されることもある
    ○検査
    炎症所見
    尿検査: glitter cell(輝細胞)
    尿中β2-MG上昇などを認めることもある
    腎輪郭不整、瘢痕萎縮、腎杯拡張
    ○治療
    原因疾患の治療
    腎障害の進行の予防


    □膀胱炎(cystitis)
    起炎菌は大腸菌がほとんどだが、次にStaphylococcus saprophyticusが多く、クレブシエラやエンテロバクター、ブドウ球菌も原因となる。
    性行為との関連
    女性に多い
     男性の場合は基礎疾患の検索や前立腺炎を疑う必要がある。
    ○症状
    三徴: 頻尿、排尿痛、尿混濁
    発熱は伴わない
    ○検査
    ・尿所見
     細菌尿: 10³cfu/mL以上でも膿尿を同時に認めれば診断できる
     膿尿
     通常の細菌検査で細菌が検出できないが膿尿を認める場合(無菌性膿尿)は尿路結核の可能性を考える
    ・グラム染色
     グラム陽性球菌がみつかればStaphylococcus saprophyticusを考え、カテーテルが入っている場合は腸球菌も考える。
    ・尿培養
     診断には病歴と尿検査で十分だが、耐性菌の出現状況などをみるのに有用。
     尿採取法を指導
    ○治療
    水分摂取
    ST合剤3日間投与 ■合併症がない場合はこれで十分。
    ニューキノロン系
     シプロフロキサシン(シプロキサシン)はクラミジアをカバーしないが、オフロキサシン(タリビット)はカバーする。
     レボフロキサシン(クラビット)、ガチフロキサシン(ガチフロ)を使う積極的理由は少ない。
     モキシフロキサシン(アベロックス)は尿内濃度が低くなるので使うべきではない。
     男性では泌尿器的異常や前立腺疾患をもつためニューキノロン系7~14日間が必要。


    □出血性膀胱炎(hemorrhagic cystitis)
    肉眼的血尿を主訴とする非細菌性膀胱炎
    多くはウイルス感染またはウイルス感染に伴うアレルギー性炎症
    シクロホスファミドやイホスファミドによる場合もある: 代謝物質のアクロレインが原因。メスナの併用や利尿が重要。
    小児に多い
    抗生物質は無効であり対症療法


    □間質性膀胱炎
    原因不明の膀胱萎縮をきたす疾患
    尿意切迫感・頻尿や下腹部や会陰部の疼痛を伴い、感染や特異的な病理所見を伴わない
    膀胱上皮内癌、膀胱結核などと鑑別を要する
    女性に多い
    ○症状
    頻尿
    膀胱充満時の疼痛
    血尿は必ずしも伴わない
    ○検査
    膀胱鏡: 広範囲に放射状の出血や発赤、ときに潰瘍形成がみられる
    ○治療
    NSAIDの投与
    DMSO(dimethyl sulfoxide)の膀胱内注入


    □複雑性尿路感染症(complicated urinary tract infection)
    ○病因
    小児期は尿路奇形が多い
    高齢男性は前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱腫瘍などが多い
    高齢女性は神経因性膀胱が多い
    尿道カテーテル: 挿入1か月後にはほぼ全例に膿尿、細菌尿がみられる
    ○症状
    症状はないか、あっても弱い
    急性腎盂腎炎症状や急性膀胱炎症状といった急性増悪がみられることがある
    ○診断
    尿所見
    ○治療
    抗菌スペクトルが広く抗菌力に優れた薬剤の経口投与
    急性増悪時にはカルバペネム系や第3~第4世代セフェム系


    □膀胱尿管逆流症
     尿管膀胱接合部の先天的な異常や、神経因性膀胱や尿道弁などによる2次的な膀胱機能障害に起因する尿管膀胱接合部の機能不全により、尿が膀胱から尿管・腎盂へと逆流する状態をいう。尿路感染症、特に腎盂腎炎の基礎疾患として重要であり、また逆流性腎症を伴うことで腎不全の原因疾患としても重要である。
    ○症状
     尿路感染を契機に発見されることが多く、急性腎盂腎炎に罹患した1歳以下の小児では50~70%、5歳以下では40~50%で逆流が認められる。小児の尿路感染症の症状として特異的なものはないが、乳児では不機嫌、発熱、嘔吐、下痢、食欲不振など、より年長になると排尿異常や腹部の疼痛を訴えることが多くなる。腎盂腎炎の症状としては、成人では典型的な肋骨脊柱角殴打痛よりも、腹部の漠然とした不快感を訴えやすい。高血圧に伴う心不全や頭痛など進行した逆流性腎症の症状や、尿毒症を伴う腎不全症状として発見される場合もある。また、在胎超音波検査で発見される水腎症の約10%は、膀胱尿管逆流症によるものである。
    ○検査・診断
     膀胱尿管逆流症の診断は、排尿時膀胱尿道造影で行う。逆流の分類としては、gradeⅠからgradeⅤまでの国際分類が主に使用されている。gradeⅠは尿管のみの逆流があるもの、gradeⅡは腎盂・腎杯まで逆流しているが尿管や腎盂の拡張はなく腎杯は正常なもの、gradeⅢは軽度から中等度の尿管・腎盂の拡張または尿管の屈曲があるが、腎杯は正常から軽度拡張のみのもの、gradeⅣは中等度の尿管・腎盂・腎杯の拡張か尿管の屈曲を認め、腎杯は鈍円化しているが多くはその形態を保持しているもの、gradeⅤは高度な尿管の拡張と屈曲、高度な腎盂・腎杯拡張を認め、大部分の腎杯は鈍円化し正常の形態を失っているものである。排尿時膀胱尿道造影は尿道の観察にも必要であり、下部尿路通過障害の診断にも必須となる。膀胱壁の肉柱形成は、高圧排尿を伴う場合に認められるため尿排出障害を強く示唆し、神経因性膀胱や尿道弁などの合併を疑う。
     超音波検査では、特に排尿時での腎盂・尿管の拡張所見から膀胱尿管逆流の存在を疑うことができる。膀胱を観察し両側尿管口の間が正常に比べて長い場合は、逆流の存在を示唆する。またカラードプラにより、膀胱尿管逆流の存在を推測できる。
     排泄時腎盂造影は、重複尿管の合併、腎杯の変形、腎瘢痕化の診断や腎発育の評価に有用である。腎盂・腎杯の変形、尿管の拡張、腎盂や尿管の縦走する線状の皺などは、膀胱尿管逆流の存在を示唆する。
     腎シンチグラフィーは逆流性腎症の評価に用いられ、主として99mTc-DMSAシンチグラムが用いられる。排泄時腎盂造影より正確に腎障害を把握することが可能であり、DMSAの摂取率を測定することで分腎皮質機能を把握することができる。急性腎盂腎炎に罹患した例では、急性炎症の影響を除くため、炎症が改善してから少なくとも3ヶ月以上経過してから行う必要がある。
     腎機能検査は、逆流による腎障害を軽微なうちに把握するために重要であり、早期の尿細管障害には、β2-MGやα1-microglobulin、NAG、尿濃縮力検査が、早期の糸球体障害にはmicroalbuminが有用である。
    ○治療
     積極的に逆流を防止する外科的療法と、尿路感染の再発を予防しながら自然消失を待つ保存的療法がある。gradeⅠ、Ⅱの80%以上に5年間で自然消失が期待でき、gradeⅢ、Ⅳでは5年間で16%~43%で自然消失するが、gradeⅤでは自然消失はほとんど期待できない。また、傍尿管憩室内に開口するものでは自然消失はほとんど期待できない。年齢的には、思春期以降の自然消失率は急速に低下する。女児の場合、妊娠時に高血圧や蛋白尿、流産といった悪影響を与えることがあるので、思春期前までに治療をしておくことが重要である。
     gradeⅠ~Ⅳと診断されれば、まずは保存的療法が試みられる。保存的治療法は、抗生物質内服により尿路感染を予防するもので、ST合剤の少量投与が有効である。予防内服は基本的に逆流が消失するまで継続し、腎機能検査は年1回、DMSA腎シンチグラフィー、VCUGは2年に1回行い経過観察する。これらは、逆流性腎症や腎不全の予防に極めて重要である。1回目のVCUGで逆流がなくても、2回目で27%に逆流が認められるので、2回以上のVCUGで逆流が認められなかったとき、消失と判断する。男児の場合、UTIの再発がなければ、思春期頃までに抗生物質は終了していく。
     gradeⅤの逆流や傍尿管憩室に開口するなど自然消失がほとんど期待できない場合、予防投与にも関わらずUTIを繰り返す場合、DMSA腎シンチグラフィーで腎障害と伴う場合、思春期を過ぎても逆流が消失しない場合、思春期が近づいても逆流がある女児などは、一般的に逆流防止術の適応になる。手術の成功例は95%以上であるが、逆流が継続する場合は抗生物質予防投与の継続と経過観察が必要である。
    ○予後
     十分な経過観察と患者の協力が得られれば、保存的療法と外科的療法のどちらも極めて良好な長期的な予後を示している。外科療法では、腎盂腎炎の発症が保存療法より少ないが、逆流性腎症の発症率は外科療法と保存療法では同程度である。


    □尿道炎(urethritis)
    淋菌を原因菌とする淋菌性尿道炎(⇒淋病)と、淋菌以外を原因菌とする非淋菌性尿道炎に大別される
    非淋菌性尿道炎の原因菌として、クラミジアが約半数を占め、他にマイコプラズマなどがある
    ・淋菌性尿道炎とクラミジア性尿道炎
    ○治療
    淋菌性尿道炎にはセフェム系などを3日間程度
    クラミジア性尿道炎にはテトラサイクリン系などを7~14日間程度←細胞内期生菌で増殖サイクルが長い。
    淋菌とクラミジアの混合感染には先に淋菌の治療を行う


    □尿路性器結核(genitourinary tuberculosis)
    肺初期感染巣よりの結核菌が腎に至り腎結核となり、さらに尿管、膀胱、尿道、前立腺、精巣上体などへも結核病変を作る
    腎尿管: 腎杯の破壊や尿管狭窄に基づく水腎症を呈する
    膀胱: 膀胱内に結核結節を作るとともに萎縮膀胱を呈しやすい
    尿道: 尿道狭窄
    前立腺: 硬い前立腺を触れ、前立腺癌との鑑別を要する
    精巣上体: 捻珠状の精管を触知する
    ○診断
    尿所見: 無菌性膿尿
    結核菌の証明: 抗酸菌染色、培養、PCR法
    画像所見: 漆喰腎の石灰陰影、腎杯の破壊および虫食い像、腎杯像の欠損、腎盂像の変形、尿管狭窄、尿管壁の不規則な変化、水腎症
    膀胱鏡: 結核結節、結核性潰瘍など
    尿道造影: 尿道狭窄
    ○治療
    抗結核薬
    手術: 膿腎症、漆喰腎、腎破壊などは腎摘除術、腎部分切除、空洞石灰の適応となる


    □無症候性細菌尿
    ・カテーテル装着患者
    無症候性では治療の必要性、適切な治療の種類や期間は確立されていない
     カテーテル抜去と抗生物質の短期投与
     カテーテル抜去ができない場合は、抗生物質投与は通常不成功、耐性菌出現 症候性になるか菌血症に進展する危険がなければ無視
    ・カテーテル装着していない患者
    特に高齢者でよくみられる
    妊娠以外では有害な転帰はほとんどない
    抗生物質は不要 ■妊娠中の急性腎盂腎炎はセファロスポリン系などの静注の治療が必要
     好中球減少などハイリスク患者にはまずは7日間の経口薬

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    [ 2012/12/12 22:00 ] 泌尿器 | TB(0) | CM(0)
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