代謝異常(糖尿病) 看護学生嘆きの部屋

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    代謝異常(糖尿病)






    ○糖代謝にかかわるホルモンの作用
     その過剰分泌で起こる病態

    ・インスリン
     作用:血糖を降下
     過剰:低血糖
    ・グルカゴン
     作用:血糖上昇作用
        主に肝臓で、ゲリコーゲン分解促進、肝糖新生系の発現増加
     過剰:高血糖、低アミノ酸血症、
        皮膚症状(口内炎、移動性紅斑)
    ・アドレナリン
     作用:血糖上昇作用
        主に筋肉でグリコーゲン分解促進、
        脂肪組織で脂肪分解促進
     過剰:交感神経症状(5Hが有名)
    ・糖質コルチコイド
     作用:血糖上昇作用
        主に筋肉や脂肪組織でインスリン抵抗性を誘導、
        肝臓では、肝糖新生系の発現増加
     過剰:クッシング症候群
    ・成長ホルモン
     作用:血糖上昇作用
        主に筋肉や脂肪組織で、インスリン抵抗性を誘導
     過剰:先端巨大症or巨人症
    ----------------------------------------------------------------------------------------------
    ○食事時の血糖調節機構

     消化管吸収により血糖値が上昇すると、インスリン分泌が促進される。
     インスリンは、比較的低濃度で脂肪分解を抑制し、肝糖新生の基質供給を低下させ、肝臓にも直接作用してグルコース6リン酸の脱リン酸化を抑制する一方、グリコーゲン合成を活性化し、肝臓からの糖放出をほぼ完全に抑制する。
     同時に、インスリンは比較的高濃度で筋肉や脂肪組織の糖輸送活性を高めることにより(インスリン反応性糖輸送担体GLUT4による)糖利用を著明に亢進し、血糖値を低下させる
    --------------------------------------------------------------------------------------
    ○糖代謝にかかわる臓器とその機能

    ・膵臓:インスリン・グルカゴンの分泌を通して血糖を調節する
    ・肝臓:内分泌のコントロール下に糖の貯蓄と放出を通して血糖値を安定化する
    ・筋組織:糖の貯蓄と利用を通して血糖の降下に働く
    ・脂肪組織:摂食時に余分な糖を脂肪として貯蓄し、空腹時にエネルギーとして脂肪酸を放出する。
          また、レプチンなどの未詳な液性因子を通して摂食調節を行ったり、細胞のインスリン感受性を調節したりしているともいわれる
    ・脳:自律神経を通して膵内分泌(インスリン・グルカゴン)や副腎ホルモン(カテコラミン)を調節したり、下垂体ホルモン(ACTH・GH)を介したりして代謝や血糖値を適正化させる。
       また、摂食中枢は未詳の機構で摂食量の調節を行う
    -------------------------------------------------------------------------------------
    ○インスリン分泌が高度に低下した場合に生じる異常

     インスリン分泌が高度に低下すると、高血糖が起こり浸透圧利尿により脱水が起こる。
     また、エネルギー源としてケトン体産生が過剰に亢進して代謝性アシドーシスをきたす。
     症状としては、浸透圧利尿により多尿、口渇、多飲、皮膚粘膜乾燥、低血圧、頻脈、強い全身倦怠感などが急激に生じる。
     また、消化器症状(悪心・嘔吐、腹痛)もしばしばみられる。
     ケトアシドーシスを起こしているので、呼気アセトン臭やクスマウル大呼吸がみられる。
     放置すれば意識障害をきたし、ついには死に至る。
    ---------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病状態でのインスリン抵抗性
     糖尿病にしばしば合併する肥満によるインスリン抵抗性に加え、肝糖放出亢進が糖尿病ではみられる。

     肝臓:インスリンによる肝糖放出抑制と肝糖新生抑制の両方が障害されている
     脂肪:GLUT4の発現量低下による糖利用低下とTNFα分泌による骨格筋の耐糖能低下
    骨格筋:エネルギー産生に寄与する脂肪酸化の割合が高くなるため、糖の利用が低下する。
        GLUT4のトランスロケーションの低下が誘導される。
        脂肪の分泌するTNFαなどの因子によりインスリン抵抗性が増大する
    --------------------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病定義と分類

     ◎定義
     インスリンの作用不足に基づく慢性高血糖状態を主徴とする代謝疾患群。
     インスリンの作用不足としては、インスリンの絶対的ないし相対的供給不全(インスリン分泌不全)と、インスリンが作用する臓器・細胞におけるインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)とがある
    --------------------------------------------------------------------------------------------
     ◎分類 成因に基づく分類
    ・1型:(膵β細胞の破壊によるインスリンの絶対的欠乏による作用不足)
     主に自己免疫性と考えられている
    ・2型:(インスリン分泌低下を主体とするものと、
        インスリン抵抗性が主体で、それにインスリンの相対的分泌不足を伴うものなど)
    ・その他の特定の機序・疾患によるもの:
    遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの(インスリン遺伝子の異常など)
    他の疾患・条件に伴うもの(内分泌疾患や感染症など)
    ・妊娠糖尿病(妊娠によって引き起こされた耐糖能低下)
    -----------------------------------------------------------------------------
     ◎病態に基づく分類

     1)正常領域
     2)境界領域 食後耐糖能異常/空腹時の血糖上昇が糖尿病の診断基準には至らない
     3)糖尿病領域 a)インスリン不要 NIDDM
    b)高血糖是正にインスリンが必要 NIDDM
    c)生存のための糖利用にインスリンが必要 IDDM
    --------------------------------------------------------------------------------------------------
     ◎糖尿病の診断基準(日本糖尿病学会)

      ①空腹時血糖≧126mg/dl
       75gOGTT 2時間値≧200mg/dl
       随時血糖値≧200mg/dl
      ②糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
       HbA1c≧6.5%
       確実な糖尿病性網膜症の存在
     
       このいずれかを満たせば、1回だけの検査で糖尿病と診断できる
    ------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○高血糖をきたす原因とその治療薬物

    ・インスリン分泌不全
       スルホニル尿素薬、
       α-グルコシダーゼ阻害薬(吸収遅延)
    ・肝糖放出亢進
       ビグアナイド薬
    ・インスリン抵抗性
       チアゾリジン誘導体
    --------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病の治療薬
    --------------------------------------------------------------------------
    ・インスリン製剤
     作用時間
      超速効型:30分くらいで効いてくる
      速効型:投与後1~3時間に最大作用が発現する、
      中間型:投与後半日弱で最大作用が発現する、
      持続型:中間型よりもっと持続時間が長い、
      混合型:らにそれらを混合
     以上の4種類があり、最近ではされている

    【注意】
     インスリン治療患者では、低血糖発作に注意が必要である。
     ○インスリンが相対的に過剰となる色々な場合に起こりうる。
     例)食事摂取量が少ない
       インスリン投与は規則的なのに食事摂取時間が遅れてしまった場合
       インスリン効果が高い時間帯に激しく運動した場合
     ○インスリン投与が過剰である場合にも低血糖発作が起こりうる。
     例)医師の処方が適切でない
       バイアルの選択を間違えた
       シリンジへ過剰吸引した
     ○インスリン需要量が減少しているのに、インスリン投与量を減らすなどの対処を怠る時も起こりうる。
     例)食事・運動療法が奏効して代謝異常が改善し、インスリン感受性が上がる
       入院や指導によって食事療法が厳格になされてエネルギー摂取量が低下した場合
       内分泌機能(下垂体・甲状腺・副腎など)の低下によってエネルギー代謝が落ちた
       何らかの理由でステロイドを投与していてその量を減量した場合
     ○その他
       手術や感染、急性代謝失調などのようなストレス状態からの回復期にあり、インスリン作用改善中である場合
       腎不全や肝不全が進行して、インスリンそのものの代謝が低下し、インスリン効果が遷延する時   
       アルコール摂取(アルコール代謝は酢酸を作って脂質代謝を抑制するので、糖代謝が亢進するため)
       ある種の薬剤の併用によって、低血糖になりすぎ、発作となることもある。
    ---------------------------------------------------------------------------------------
    ・経口血糖降下剤
     ○スルホニル尿素薬(SU剤)
    【機序】インスリン分泌促進
    【適応】インスリン分泌能がある程度保たれている、肥満傾向のないNIDDM患者
    【禁忌】Ⅰ型糖尿病の他、意識障害やケトアシドーシス、外傷、重症感染症、手術時など緊急を要する場合には、悠長に経口薬などを飲んでいる場合ではない。
        また、肥満傾向の強い患者はインスリン抵抗性を獲得していることが多く、その場合にSU剤を用いると効果がないばかりか肥満を悪化させる傾向があるので、肥満傾向のある人に対しても禁忌
    【注意】効果が緩徐であるため、つい投与量を上げてしまいがちで、インスリンの血中濃度が異常に上がってしまって、低血糖を起こすことがある。
        また、肝腎障害などの合併症を引き起こしたり、投与後しばらくは有効でも、やがて効果がなくなるという二次無効とよばれる現象が起こったりすることもある

     ○α-グルコシダーゼ阻害薬
    【機序】糖の消化管吸収を遅らせる
    【禁忌】Ⅰ型糖尿病の他、意識障害やケトアシドーシス、外傷、重症感染症、手術時など緊急を要する場合、肝不全・腎不全など薬物動態的に問題がある状態の場合
    【注意】非常に作用が弱い

     ○ビグアナイド薬
    【機序】主に肝糖放出の低下、その他にも組織での糖利用を促進する
    【適応】ンスリン抵抗性をもつことが多い肥満傾向の強いNIDDM患者
    【禁忌】Ⅰ型糖尿病の他、意識障害やケトアシドーシス、外傷、重症感染症、手術時など緊急を要する場合、肝不全・腎不全など薬物動態的に問題がある状態の場合
    【注意】副作用として乳酸アシドーシスがある(致死率50%)

     ○インスリン抵抗性改善薬(チアゾリジン誘導体)
    【機序】基本的には、筋肉と脂肪組織でのインスリン抵抗性改善作用とまとめられており、特に肥満者で有効性が高く、血糖、遊離脂肪酸、中性脂肪を下げ、HDLを上げる効果が認められており、内臓脂肪型から皮下脂肪型へ変換するなど、筋・脂肪での糖取り込みを上昇させるなどといわれている
    【禁忌】Ⅰ型糖尿病の他、意識障害やケトアシドーシス、外傷、重症感染症、手術時など緊急を要する場合、肝不全・腎不全など薬物動態的に問題がある状態の場合
    【注意】大腸癌を悪化させる可能性がある
    --------------------------------------------------------------------------------------

    ○糖尿病性網膜症
     高血糖による血管内皮の傷害
      毛細血管傷害→血管破綻、新生血管、さらに出血  

    <症状と眼底所見>
    単純性網膜症
     ・毛細血管瘤(網膜毛細血管から派生する嚢状の瘤。高血糖による毛細血管の傷害による)
     ・硬性白斑(血管透過性亢進による血漿成分の漏出、沈着)
     ・点状・斑状出血(毛細血管の脆弱性による出血で、網膜の比較的深層に生じる)
     ・火焔状出血(網膜表層の神経線維層の出血で、神経線維の走行に沿って生じる)
     ・軟性白斑(網膜血管の閉塞こよる虚血病巣。一般に虚血組織からは血管内皮増殖因子などのサイトカインが放出される)
    増殖性網膜症 ・新生血管(網膜表面に沿って広がるか、硝子体内に伸びる。出血しやすい)
     ・硝子体出血(硝子体内に伸びた新生血管からの出血。硝子体白濁の原因になる)
     ・線維性血管増殖組織(新生血管の周りに生じるコラーゲンを主体とした増殖組織)
     ・牽引性網膜剥離(新生血管に伴って生じる線維性組織によって網膜が牽引されて網膜が剥離する)
    ------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病性腎症
    <病期・臨床的特徴>

    第1期(腎症前期)
      糸球体病変:びまん性病変(なし~軽度)
      治療:血糖コントロール
    第2期(早期腎症)
      尿タンパク:微量アルブミン尿(30~300mg/日)
      糸球体病変:びまん性病変(軽度~中等度)
      結節性病変:時に存在
      治療:厳格な血糖コントロール・降圧治療
    第3期A(顕性腎症前期)
      尿タンパク:持続性蛋白尿(1g/日未満)
      GFR(CCr):ほぼ正常(CCr 60ml/分以上)
      糸球体病変:びまん性病変(中等度)
      結節性病変:多くは存在
      治療:厳格な血糖コントロール・降圧治療・蛋白制限食
    第3期B(顕性腎症後期)
      尿タンパク:持続性蛋白尿(1g/日以上)
      GFR(CCr):低下(CCr 60ml/分未満)
      糸球体病変:びまん性病変(高度)
      結節性病変:多くは存在
      治療:厳格な降圧治療・蛋白制限食・血糖コントロール
    第4期(腎不全期)
      尿タンパク:持続性蛋白尿(1g/日以上)
      GFR(CCr):著明低下(CCr 30ml/分以下)
      血清クレアチニン:上昇
      糸球体病変:荒廃糸球体
      治療:厳格な降圧治療・低蛋白食・透析療法導入
    第5期(透析療法期)
      透析療法中  
      治療:移植
    -----------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病性腎症の特徴
    ・ 糖尿病性腎症の持続性蛋白尿では、通常発病後5~15年(典型的には8~12年)経てやっと微量アルブミン尿が出現するような、経過の長いものである
    ・ 糖尿病性腎症は緩徐に進行するもので、微量アルブミン尿が出てから蛋白尿までさらに5年以上、さらに末期腎不全まで5年以上というようなものである
    ・ 通常は糖尿病性網膜症の出現が糖尿病性腎症より早い
    ・ 糖尿病性腎症では血尿はないか、あっても軽度である
    ・ 糖尿病性腎症では病理学的に毛細血管基底膜の肥厚とメサンギウム基質の増加を示し、当初は腎肥大を示す場合が多い
    →上記のような特徴に反する場合、糖尿病性腎症以外の腎病変の存在が疑われる
    ---------------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病性自律神経障害
    ・心血管系
     脱神経現象を示す。
     心臓は基本的に副交感(迷走)神経優位なので、脱神経現象によって基本的には頻脈を示す。
     また、脱神経によって血圧調節機能は破綻し、起立性低血圧や臥位高血圧となり、呼吸性の反射的脈変動もなくなって呼吸にかかわらず異様に規則的に打ち、メトロノーム心ともよばれる。
     調節機能の破綻がひどくなると、致死性不整脈や心呼吸停止といった危険な症状が生じる
    ・消化器系に
     副交感神経障害によって消化管の運動が障害され、糖尿病性胃腸症ともよばれる。
     胃では食物排出が遅れて、腹部膨満、吐気・嘔吐をきたす(胃無力症)。
     また、このことは食道逆流の原因になったり、糖尿病性胃不全麻痺とよばれる状態(胃内容物の停留を伴った胃の拡張)に進行したりする。
     下部消化管も無論障害され、典型的には便秘と下痢を繰り返す(糖尿病性腸症)。
     消化が不安定になり、血糖コントロールも乱れやすい
    ・泌尿生殖系
     副交感神経の支配低下によって泌尿器系では膀胱無力症、排尿障害、残尿、生殖器系ではインポテンスなどが生じる。
     前者は、尿路感染症の原因ともなる。
     後者は陰茎血管の糖尿病性硬化によって増悪する
    ---------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病患者における冠動脈疾患の臨床的特徴
     糖尿病は動脈硬化性大動脈障害の危険因子であるので、糖尿病患者に虚血性心疾患が起こると、基本的にひたすら悪い方向に傾いていく
      ①神経障害→痛みが軽い(=無症候性心筋虚血)
       発症時に典型的な狭心症状(胸部絞扼感や胸痛)を呈さない例や自覚症状が軽い例が多い
      ②高血糖は心筋自体にダメージ(=糖尿病性心筋症)→心不全を合併しやすい
       すべての細胞は高血糖にさらされると、機能低下・障害を受ける(心筋細胞も例外ではない)
      ③冠動脈病変は多枝性・びまん性、冠動脈は石灰化
      ④心筋梗塞発病時の死亡率は高いし、長期予後も悪い
        ①の理由により発見は遅れ、②の理由により心筋の損傷も激しく、③の理由によりどうしても重症になる
      ⑤バイパス手術やPTCAを行っても、再狭窄率が高く、虚血精神疾患が再発する
    -----------------------------------------------------------------
    ○合併症のない糖尿病患者の食事療法

    1日摂取エネルギー量の決め方
     ・1日摂取エネルギー量(kcal/日)=標準体重(kg)×身体活動係数
      (身体活動係数は、2型糖尿病患者では25~30とすることが多い)
     ・標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

    3大栄養素の配分法
     ・糖質はエネルギー摂取量の50~60%となるように摂取
     ・蛋白質は標準体重あたり1.0~1.2g/日を摂取(全体の約15~20%程度になる)
      ただし、第3期以降の糖尿病性腎症では蛋白制限を行う
     ・残りのエネルギー分を脂質で摂取
    --------------------------------------------------------------------------------------
    ○顕性腎症(持続的蛋白尿)を合併している場合の食事療法
    ・総エネルギー摂取
     適切なエネルギー摂取を保つために、25~30(第3期A)または30~35(第3期B)kcal/kg/日とする。
     第3期Bでカロリー制限が緩められているのは、ここまで進行した場合には、もはや厳格なカロリー制限をしても病状の進行にあまり影響を与えないからである
    ・蛋白質摂取
     顕性腎症の治療で大切なのは、カロリー制限よりもむしろ腎臓の負担を少なくしてやることで、腎機能の低下を抑えてやること。
     0.8~1.0g/kg/日に制限する
    ・ナトリウム・カリウム摂取
     顕性腎症では、腎からの排泄障害によりNaや水分の貯留が起こっているために、多くに浮腫を認める。
     したがって、当然塩分制限が必要となり、7~8g/日に制限する。
     カリウムは、まだ腎不全症状の出ていない第3期Aでは制限しないが、腎不全症状の出てきている第3期Bでは軽度の制限を行う(第3期Bでは排泄障害がさらに進み、高カリウム血症になりやすく、不整脈が起こりやすくなるなどの症状がある)
    -------------------------------------------------------------------------
    ○肥満治療に用いられる食事療法の長所と短所

    ・減食療法(20~25kcal/kg/日)
     ○ 外来で可能。長期可能。栄養的によい。再発しにくい
     × 強力な減量は期待できない
    ・低エネルギー療法(10~20kcal/kg/日)
     ○外来で長期可能
     ×栄養バランスがやや悪い
    ・超低エネルギー療法(<10kcal/kg/日)
     ○高度肥満を急速に減量できる(2~3週間)
     ×副作用(倦怠感・精神症状など)が必発。入院治療が原則。短期間しかできない。再発しやすく、くり返すと心肺に負担がかかるので、虚血性心疾患の疑いのある人は禁忌
    ---------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病患者に定期的な有酸素運動(持久運動)を推奨する医学的理由
     ①血糖コントロールの改善
     ・インスリン感受性が改善する(=インスリン作用の増強)
     ・骨格筋の糖取り込み促進(=インスリン非依存性糖取り込みの亢進)
     ②心血管疾患のリスクファクター軽減
     ・高血圧の改善(=末梢血管抵抗の減少or心拍出量低下)
     ・血清脂質プロフィールの改善(とくにHDLコレステロールの増加)
     ・線溶系・血小板機能の改善
     ③体脂肪の減少
     ④呼吸循環機能の改善
     ⑤心理的効果(健康感、爽快感、抗不安、抗うつ効果)
    ---------------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○糖尿病患者において運動療法を禁止もしくは制限することが必要な病態
     運動療法によりインスリンの効果が発揮されずに血糖上昇ホルモンの分泌のみが亢進されるため、禁忌になっているもの
    ・血糖コントロールが不良、特に空腹時血糖値で250mg/dl以上
    ・尿ケトン中等度以上陽性orケトアシドーシス
    ・血圧コントロールが不良(収縮期160mmHgまたは拡張期105mmHg以上)
     運動療法を行うと症状が悪化するため、禁忌になっているもの
    ・硝子体出血、網膜剥離など不安定な増殖性網膜症
    ・糖尿病性腎症により高度の蛋白尿を呈する
    ・糖尿病腎症により腎不全状態にある
     (血清クレアチニンが男性2.5mg/dl、女性2.0mg/dl以上を目安に)
    ・高度の糖尿病性神経障害がある(特に自律神経障害)
    ・活動性の循環疾患を合併(虚血性心疾患・閉塞性動脈硬化症など)
     病変部の免荷が必要であるため、禁忌になっているもの
    ・糖尿病性壊疽を合併
    -----------------------------------------------------
    ○脂肪萎縮性糖尿病
     本疾患の病態は、先天的or後天的理由により、成熟した脂肪組織が形成されないことに始まる。
     成熟した脂肪組織は通常、脂肪組織由来ホルモンといわれるレプチンといったホルモンを分泌することにより、視床下部に作用し、糖代謝を亢進させている。
     本疾患ではそれらの脂肪組織由来ホルモンが分泌されないため、糖代謝は亢進されず、インスリン抵抗性となる。
     また、通常なら成熟した脂肪組織に蓄積されるはずの脂肪が肝臓や筋肉に蓄積するため、これもインスリン抵抗性を増す一因となる

    症状
     ・全身性の脂肪組織の減少←これがこの疾患の本態
     ・インスリン抵抗性上昇←レプチンの作用不足と末梢組織への脂肪沈着による
     ・過食←糖代謝が落ちるため、大量に摂食する必要がある
     ・高脂血症←脂肪組織に蓄積されるはずの脂肪が全身の血液中を回る
     ・脂肪肝←同じく脂肪組織に行くはずの脂肪が肝臓にたまる

    治療
      先天性の場合、レプチンやその受容体、作用機序に関わる分子の異常が見つかることがある。
      このような場合、レプチン投与が有効な場合がある
    ---------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○低血糖
     以下の症状を呈し、少なくとも血糖60mg/dl以下の場合を低血糖と定義する

    症状
     低血糖症の症状は主に2種類
     ・低血糖に反応して分泌されるカテコラミンなどによる自律神経症状
      冷汗、振戦、心悸亢進、頻脈、皮膚蒼白など
     ・低血糖そのものによる中枢神経機能低下に起因する症状
      頭痛、痙攣、意識レベル低下、性格変化、記銘カ低下、異常行動など

    鑑別診断
     ① 薬剤性低血糖症(アルコール、ACE阻害薬、アスピリン、抗マラリア薬など)
     ② 下垂体前葉機能低下症(主にACTH副腎系の機能阻害による)
     ③ 副腎皮質機能低下症
     ④ 膵外腫瘍による低血糖症(インスリン自体は分泌されない。インスリン様物質の産生が想定されている。原発性肝癌が多く、間葉系腫瘍、消化器癌などがある。いずれの場合も腫瘍が大きいことが特徴)
     ⑤ インスリン自己免疫症候群(抗インスリン抗体が産生され、血中に大量にインスリン抗インスリン抗体複合物がたまる。これが何らかの刺激で遊離して低血糖が生じる)
     ⑥ 医原性低血糖症(インスリン注射or経口血糖降下薬によるもの)
     ⑦ インスリノーマ(膵島β細胞の腫瘍)
     ⑧ 反応性低血糖症(胃切除後食事性低血糖症を含む)

    ○低血糖時の生体の血糖上昇機構
    ・インスリン分泌量の低下
    ・グルカゴン分泌量の増加(低血糖に拮抗する最も主要なホルモン)
    ・アドレナリン分泌量の増加(グルカゴンでは足りない時に補完する)
    ・成長ホルモン、コルチゾール分泌の増加(補助的な作用に過ぎない)
    --------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○インスリン自己免疫症候群
     低血糖。一般に早朝空腹時に起こることが多い
     インスリン注射の既往がないにもかかわらず、インスリン自己抗体が産生される。血中に大量に存在するインスリン抗体に結合したインスリンが遊離して、低血糖が生じる

    検査
     インスリン結合抗体の存在により、2抗体法で測定するIRI(immunoreactive insulin)は100μU/ml以上の異常高値を示す。
     インスリン自己抗体の証明が不可欠。内因性インスリン分泌が増加しているため、血中Cペプチド濃度も著しい高値を示すことが多い

    原因
     メチマゾールのようにSH基を有する薬剤が原因となる場合が多い

    予後
     自然寛解することが多い。
     副腎皮質ステロイドも有効である。
     本症の経過はきわめて良好で、大部分の症例で低血糖発作は短期間に自然に消滅する。血中インスリン自己抗体も低下することが多い

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    [ 2012/12/19 18:00 ] 内分泌・代謝 | TB(0) | CM(0)
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