呼吸器感染症 看護学生嘆きの部屋

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    呼吸器感染症






    呼吸器感染症

    □気道感染症

    ○急性気道感染症
     ・感冒
      くしゃみ、鼻汁、咽頭痛、咳漱、療とともに発熱、頭痛、全身倦怠感といった全身症状を呈し、ときに悪心、嘔吐、下痢などの消化器症状を伴う急性呼吸器感染症の総称。
      通常1週間の経過で治癒する予後良好の疾患。
      大半はウイルス感染によるもので、細菌、クラミジア、マイコプラズマなどによるものは数%以下。
     ・インフルエンザ
      診断はインフルエンザA型迅速診断キット:ELISA法にて、A型インフルエンザウイルスの核蛋白(NP)を抗原としたモノクローナル抗体を使用する診断法
      治療薬はアマンタジン(パーキンソン治療薬):A型に有効、症状出現後48時間以内に内服開始する
      ノイラミニダーゼ阻害薬:A型、B型に有効
     ・急性気管支炎
      通常"かぜ"におこる気管支の急性炎症.原因はウイルス、細菌、マイコプラズマ.胸部X線所見は通常正常。

    ○慢性気道感染症

     ・気管支拡張症
      気道壁の破壊を伴う不可逆的な気道の拡張。
      臨床的には、膿性痰、血痰(喀血)および繰り返される随伴性肺炎などを主要症状とする疾患。
      臨床症状から
    ① 咳・痰の出るwet typeと、
    ② 咳・痰のないdry typeに分けられ、
    wet typeの場合は、副鼻腔炎を伴い、膿性痰を喀出する。
      診断:胸部X線やCT
      原因:先天性のもの…Williams-Campbell症候群
         先天性素因によるもの…Kartagener症候群、DPB、IaA欠損症、嚢胞性線維症
         続発性のもの…乳児期の気管支炎・肺疾患のほか、肺結核、肺化膿症、気道閉塞、無気肺etc.
     
     ・びまん性汎細気管支炎
      呼吸細気管支に病変の主座をおく慢性炎症が、両肺にびまん性に存在し、強い呼吸障害をきたす疾患。
      高率に慢性副鼻腔炎を合併または既往にもつ。
      所見
       ①臨床症状:持続性の咳、痰、および労作時息切れ
       ②胸部聴診所見:断続性(湿性)ラ音
       ③胸部X線写真:両肺野びまん性散布性粒状影、胸部CT:小葉中心性粒状影
       ④呼吸機能検査および血液ガス所見:1秒率低下(70%以下)、低酵素血症(80mmHg以下)
       ⑤血液検査所見:寒冷凝集素価高値(64倍以上)
       ⑥慢性副鼻腔炎の合併ないし既往
      治療
       エリスロマイシン少量(400~600mg)の長期投与
     
     ・慢性気道感染症の発症機序
      慢性気道感染症は、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、慢性気管支炎、肺気腫症、肺結核後遺症などの基礎疾患により感染防御機能が破綻した気道粘膜に、吸引された細菌が付着し、増殖することによって成立する。
      急性増悪時には、ウイルスやマイコプラズマが一時的に関与することが多い。
     ・慢性気道感染症の主要な起炎菌
      もっとも頻度の高いものはインフルエンザ桿菌。次に、緑膿菌、肺炎球菌の順。
     ・慢性気道感染症の治療
      一般療法:禁煙、大気汚染の除去、去痰(体位ドレナージ)
      薬物療法:去痰薬、気管支拡張薬、抗生物質

    --------------------------------------------------------------------------------------------------
    □肺(実質)感染症

    ○急性肺感染症
     
    ・急性肺炎
     肺実質の急性の感染炎症。
     発熱をはじめとする自覚症状、炎症を示す検査所見、胸部X線上の新しい浸潤影などにより診断される。
     分類
      市中肺炎:一般社会生活を送っている人に見られる肺炎。健全な社会生活を営んでいる健康人に多いが、高齢者あるいは種々の基礎疾患を有している人々も含まれる。
           起因菌としては、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、マイコプラズマ、肺炎桿菌などが多い。
      院内肺炎:入院後48時間以上経過してから発症したもので、入院時にすでに感染していたものではない肺炎。
           起因菌としては、入院5日以内の発症であれば、インフルエンザ桿菌・肺炎球菌・黄色ブドウ球菌の頻度が高く、誤嚥の病歴があれば、グラム陰性桿菌・嫌気性菌の頻度が高く、抗菌薬使用後であれば、緑膿菌・エンテロバクター属などのグラム陰性菌、MRSAの頻度が高い。

    ・肺膿瘍
     肺の特異的化膿性疾患で、肺実質の壊死を伴い、膿瘍や空洞を形成する疾患。
     分類
      原発性肺膿瘍:大部分は嫌気性菌に、一部は好気性菌、真菌、アメーバ赤痢菌によって生じる。
      続発性肺膿瘍:原発性肺癌や肺梗塞などに随伴する肺膿瘍。起炎菌としては、黄色ブドウ球菌が多い。
      慢性肺感染症 肺結核 結核菌(Mycobacterium tuberculosis)による感染。ナイアシン試験陽性。
      肺非定型抗酸菌症 抗酸菌属の中の非定型抗酸菌によって起こる肺結核類似の疾患。
      肺真菌症 内在性真菌症:健康者の体内で発育している菌が、宿主側の抵抗力が低下した時に、異常増殖して発癌するもの。カンジタ、放線菌など。
      外因性真菌症:通常生体に存在せず、自然界にあるものが生体内に侵入して発症するもの。アスペルギルス、クリプトコッカス、ノカルジア、ムコールなど。

    ・膿胸
     細菌性肺炎および肺膿瘍の胸膜への進展、周囲臓器からの胸膜への進展にて発症
     代表的な起炎菌…肺炎球菌、化膿性連鎖球菌、黄色ブドウ球菌、肺炎桿菌、嫌気性菌
     滲出液と漏出液の鑑別
    滲出液では、
      ①胸水中LDH≧血清LDH上限の2/3、
      ②胸水中LDH≧血清LDH値の0.6、
    ③胸水中蛋白≧血清蛋白値の0.5、のうち1つが存在する
     膿胸になっている胸水の特徴:pH<7.10、白血球数>50,000×109/l、LDH>1,000IU/l、糖<40mg/dl、
    臭気があり、グラム染色で菌がみえる。
     治療:抗菌薬の投与、胸腔ドレナージ(胸水の1日量が50ml以下で中止可能)
    --------------------------------------------------------------------------------- 
    呼吸器感染症の原因となる主要な病原微生物

    ○グラム陽性球菌
    ・肺炎球菌
    ウイルス性疾患の流行する冬期に多く、細菌性肺炎の最も頻度の高い起因菌。
    突然の悪寒、戦慄や発熱で始まる。鉄錆色の喀痰。
    胸部X線所見:大葉性肺炎、胸水(10~50%)
    治療:ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系
    ・黄色ブドウ球菌 コアグラーゼ陽性。
    健常者の約30%の皮膚や鼻腔に常在菌として存在。
    高齢、外傷、ステロイド投与、昏睡などがリスク。
    胸部X線所見:空洞形成肺炎、air-fluid level形成、pneumatoceleの形成
    治療:βラクタマーゼ阻害薬配合型ペニシリン、第1~2世代セフェム系、クリンダマイシン
    ・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
     ペニシリン結合蛋白のうち、従来から存在するPBP1~4までとは異なるPBP2'をもつ。
     薬剤感受性テストで、メチシリンに対するMICが12.5μg/ml以上の場合がMRSA。
     治療:バンコマイシン、アルベカシン、テイコプラニン

    ○グラム陰性球菌
    ・モラクセラ(ブランハメラ)
     急性中耳炎や副鼻腔炎の原因でもある。
     慢性気道感染症の急性増悪期の起因菌として重要。
     50%以上がβラクタマーゼ陽性。
     胸部X線所見:多くは気管支肺炎の像。
     治療:βラクタマーゼ阻害薬配合型ペニシリン、第2~3世代のセフェム系、ニューキノロン系

    ○グラム陰性桿菌
    ・インフルエンザ
     桿菌 ウイルス感染後の肺炎の原因となる細菌の1つ。
     慢性下気道疾患の下気道に定着し、宿主の免疫能が低下した時に感染の増悪ないしは肺炎を呈する菌としても重要。
     胸部X線所見:大葉性肺炎より気管支肺炎の像が多い。
     治療:βラクタマーゼ阻害薬配合型ペニシリン、第2~3世代セフェム系、ニューキノロン系
    ・肺炎桿菌
     口腔や腸管に常在し、特に糖尿病や慢性アルコール症、複性肺疾患、悪性疾患、高齢者など宿主の免疫能が低下した状態、院内で抗生物質を前投与されている患者に多く発症。
     全身状態は重篤であり、初期よりショック状態のことも多い。
     胸部X線所見:大葉性肺炎、肺の容積増大傾向が強く、葉間は上に凸に膨隆、壊死傾向が強く、肺膿瘍や巨大な空洞を形成することがある。
     胸水や胸膜炎の合併が多い。
     治療:第2~3世代のセフェム系、ニューキノロン系、アミノグリコシド系、カルバペネム系
    ・緑膿菌
     感染経路として、口腔、咽頭に付着した菌の誤嚥が重要。
     基礎に閉塞性肺疾患、心不全、糖尿病、腎不全などの慢性疾患や、アルコール中毒などを有する症例に多い。
     胸部X線所見:気管支肺炎像(経気道感染)、両肺広範囲に斑状の浸潤影ないし結節影が散布し、急速にびまん性浸潤影に進展(血行性感染)
     治療:抗緑膿菌用ペニシリン系、抗緑膿菌活性の高い第3世代セフェム系、アミノグリコシド系、カルバペネム系、ニューキノロン系、重篤な感染症には抗緑膿菌βラクタム+アミノグリコシドorニューキノロン
    ・レジオネラ菌
     在郷軍人病。
     感染源として冷却塔や給水塔が重要夏期の発症が多い。
     疑う所見は、
      ①細菌性肺炎が疑われるが陰影のわりに低酸素血症が強く、患者の重篤感が強い、
    ②喀痰がない、漿液性、血性痰、
    ③β-ラクタム剤やアミノグリコシドが奏効せず陰影が急速に進行する、
    ④通常の細菌培養にて起因菌が検出されない、など。
     診断は、
      ①菌の証明、
      ②蛍光抗体法による菌体の証明、
      ③血清抗体価(単一血清256倍以上、ペア血清で4倍以上の抗体上昇)のいずれか。
     治療:マクロライド系、リファンピシン、ニューキノロン系

    ○嫌気性菌
    嫌気性菌とは、偏性嫌気性菌をいい、酸素が毒性に働くような細菌を総称。
    嫌気性肺炎の発症は、口腔および上気道の嫌気性菌を、吸引ないし誤腐することによって生じる。
    悪臭をもつ痰や呼気が特徴。
     臨床病型分類:①肺炎、②肺膿瘍、③壊死性肺炎、④膿胸
     胸部X線所見:誤嚥しやすい部位に出現。S2,S6,S9,S10
     治療:クリンダマイシン、βラクタマーゼ阻害薬配合型βラクタム剤、カルバペネム系

    ○マイコプラズマ
     ウイルスよりも細菌に類似する原核生物細胞壁を欠くため、細胞壁親和性の抗生物質に抵抗性を示す。 
     基本的に予後良好で、死亡例はまれ。発熱、悪寒、咳嶽、全身倦怠感などが主な症状。
     肺外合併症:
    (血液)寒冷凝集素による自己免疫性溶血性貧血
    (神経系)無菌性舷膜炎、膨憧膜炎、末梢・脳神経障害、横断性脊髄炎、小脳失調、急性精神障害
    (皮膚)発疹、尋麻疹結節性紅斑、多形惨出性紅斑
    (消化器)黄疸を伴わない肝炎、急性膵炎
    (筋骨格系)非特異的な筋痛、関節痛
    (心血管系)心外膜炎、心筋炎
     白血球は通常正常範囲内。
     寒冷凝集素の上昇。
     診断は血清抗体価の上昇(ペア血清で、補体結合反応が4倍以上)。
     胸部X線所見:間質性陰影ないし肺胞性陰影、あるいは両者の混合。
     治療:テトラサイクリン系、マクロライド系(ペニシリンは効かない)

    ○クラミジア
    ・オーム病クラミジア
     感染した鳥の血液、組織、羽毛、分泌物などに存在。ヒトヘの感染は通常乾燥した鳥の排泄物を吸い込むか、口移しで餌を与えることで生ずる。
     頻呼吸や比較的徐脈を伴う高熱が1週間以上持続する。
     白血球数は通常正常診断は喀痰や組織からクラミジア菌の検出。
     血清抗体価測定では、直接補体結合法(CF)でペア血清4倍以上、急性肺炎所見で16倍以上が有意。
     胸部X線所見:通常気管支肺炎様となるが、特異的な陰影の広がりや特徴はない。
     治療:テトラサイクリン系、マクロライド系、ニューキノロン系(ペニシリンが効かない)
    ・肺炎クラミジア
     頻度が高い。
     世界中に分布し、一生の間に40~60%のヒトが感染あるいは再感染する。
     成人市中肺炎や上気道感染の5~10%程度に関与。
     伝達は通常ヒトからヒト。
     肺炎は通常軽微で自然軽快するが、高齢者や慢性疾患患者では重症化する場合もある。
     白血球数は通常正常。
     診断はELISA抗体測定法(IgA、IgG)のペア血清上昇。
     胸部X線所見:通常は1葉に2~3cmくらいの単一の病変を認める。
     治療:テトラサイクリン系、マクロライド糸、ニューキノロン系(ペニシリンが効かない)
    ・トラコーマクラミジア
     成人では呼吸器感染症は認められない。

    ○ウイルス
    ・インフルエンザ
     インフルエンザウイルスはA・B・Cの3型に分類され、成人の肺炎はA型とB型。
     :原発性インフルエンザウイルス肺炎
      純粋なウイルス肺炎はまれでハイリスク群にほぼ限られ、しばしば死亡する。
     :インフルエンザウイルス-細菌混合型肺炎
      頻度は原発性の3倍。混合感染菌として多いものは、肺炎球菌・黄色ブドウ球菌・インフルエンザ桿菌など。
     :インフルエンザ続発性細菌性肺炎
      インフルエンザの症状が軽快して1~4日後に発症。慢性閉塞性肺疾患の患者に多い。
      黄色ブドウ球菌の感染の起こり方として特徴的であるが、頻度的には肺炎球菌・インフルエンザ桿菌・ブランハメラが多い。
    ・サイトメガロウイルス
     母子間の垂直感染や水平感染により、成人までにほとんどが初感染を受け、成人では90%以上にのぼる。
     免疫能が低下した状態の患者に発症してくる日和見感染が重要。
     HIV感染症例、抗癌剤やステロイド投与を受けている患者に発症。
     発熱・筋肉痛・肝機能障害・リンパ球増加など伝染性単核球症によく似た症状を呈す。
     胸部X線所見:他の原因による日和見感染肺炎との鑑別は困難。
     診断:開胸肺生検による組織診断が基本。
     気管支肺胞洗浄によるCMV同定や末梢血白血球からのCMV培養。最近では、ウイルス抗原を検出するためのantigenemia法が日常臨床に応用されている。
     治療:ガンシクロビル、重症例では免疫グロブリンの併用。

    ○抗酸菌
    ・肺結核
     新たな患者の約2/3が50歳以上で、その大半が若年時に結核菌に感染を受けたと考えられる。
     いわゆる既感染者である。
    ・非定型抗酸菌症
     結核菌、らい菌を除く種々の抗酸菌の総称。
     このうちMACが70~80%、M. kansasiiが20~30%を占める。

    ○真菌
    ・アスペルギルス症
     :肺アスペルギローマ(非侵襲性アスペルギルス症)
      慢性かつ非症候性の生育で、結核・サルコイドーシス・肺嚢胞・アスベストーシス・特発性間質性肺炎・気管支拡張症などの疾患に伴う肺内air spaceの存在が最大の誘因。
      胸部X線所見:空洞内の真菌球
      治療:外科的切除
     :侵襲性アスペルギルス症
      免疫不全・骨髄抑制状態の患者に選択的に生じる。アスペルギルス抗体の検出、血中やBAL液中の抗原検査。
      胸部X線所見:多発性の浸潤影。
      治療:アムホテリシンB
     :慢性壊死性アスペルギルス症
      軽度免疫不全患者(糖尿病、少量のステロイド投与中など)に生じ、通常数ヶ月の経過でゆっくりと進行する。
      通常、血清沈降抗体が陽性、喀痰培養でアスペルギルスの検出。
      胸部X線所見:空洞を伴うゆっくりと増大する陰影。
      治療:局所の抗真菌剤投与と外科切除の考慮
     :クリプトコッカス症
      ハトの糞やそれによって汚染された土壌に存在。
      約1/3の症例は無症状。
      診断は痰・肺組織の培養同定。
      胸部X線所見:免疫能が正常の人では、直径2~10cmの境界明瞭な結節がみられる。
      治療:多くは自然消退。
      肺外病変の有る場合は全身的な抗真菌剤の投与が必要。
     :肺カンジダ症
      きわめてまれ。
      喀痰中にカンジダを多数認めた場合も、それが起因菌とはまず考えられない。
      通常は菌血症の状態から肺へ移行する。
     :ニューモシスチス・カリニ肺炎
      原虫と真菌の両方の性質を併せ持つ微生物。
      HIV感染症における最も重要な合併症の1つ。
      白血病・悪性リンパ腫などの血液悪性疾患や膠原病治療や腎移植後などの良性疾患に伴うステロイドなどの免疫抑制剤使用中に時々発症する。
      診断:BALにてPcを検出する(グロコット染色・ギムザ染色)。
      胸部X線所見:初期には両肺門部中心の淡いスリガラス様の間質性陰性で、しだいに濃密な陰影となってくる。
      治療:無治療では100%死亡。ST合剤、ペンタミジン。
      呼吸不全症例ではステロイドを併用して、アレルギー反応を抑制する。

    ○放線菌類
    ・放線菌
     嫌気性・非抗酸性のグラム陽性桿菌で、ヒトの口腔内や腸管内に常在。病理学的には慢性化膿性肉芽腫疾患。
     糖尿病や口腔内疾患が重要な基礎疾患。
     血痰や喀血を認める。診断は、放線菌の証明、培養同定、特徴的な病理組織像のいずれかにてなされる。
     胸部X線所見:特異的なものはない。肺癌・肺化膿症との鑑別が重要。
     治療:ペニシリン系、テトラサイクリン系
    ・ノカルジア
     弱抗酸性・好気性のグラム陽性桿菌。
     土壌などの自然界に広く分布し、人体には常在しない。
     経気道的吸入により肺を初感染巣として中枢神経系など全身に播種する内臓ノカルジア症と、外傷による皮膚ノカルジア症の2つに大別。
     ヒトからヒトヘの感染はない。診断は病巣部から菌を証明する。
     胸部X線所見:結節影・塊状影・浸潤影・空洞が、単発または多発でみられる。
     治療:サルファ剤。治療は6~12か月必要。

    ○寄生虫、原虫
    ・宮崎肺吸虫症・ウエステルマン肺吸虫
     肺吸虫のメタセルカリアに感染したモズクガニ、サワガニ、サリガニ、および肺吸虫に感染したイノシシ肉の生食。
     糞便・喀痰・胸水からの虫卵・虫体の検出は困難。確定診断は皮内反応や血清検査による。
     血痰、胸痛、末梢血好酸球増多。
     胸部X線所見:浸潤影、結節影、輪状影(虫嚢形成による)、胸水貯留、気胸、胸膜癒着。宮崎肺吸虫では、通常結節影や輪状影は認めない。
     治療:ピルトリシド、ビチン
    --------------------------------------------------------------------------------------------------
    ○易感染性宿主における呼吸器感染症の主要な起炎微生物
    ・ニューモシスチス・カリニ
    ・サイトメガロウイルス
    ・単純ヘルペスウイルス、帯状痘疹ウイルス
    ・抗酸菌(結核菌、MAC)
    ・真菌(侵襲性アルペルギルス症、カンジタ、クリプトコッカス、ムコール、トリコスポロン)
    ・ノカルジア
    ・細菌
    ①通常は弱毒菌常在菌であり、問題にならない細菌(腸球菌、アシネトバクター、嫌気性菌)
    ②各種細菌の敗血症性肺塞栓症

    --------------------------------------------------------------------------------
    起因菌の確定
    ①喀痰検査
    ・グラム染色
    ・チール・ニールセン染色(抗酸菌感染症)
    ・特殊染色
    グロコット染色、メテナミン銀染色(カリニ肺炎、真菌感染)
    PAS染色(真菌感染)
    墨汁染色(クリプトコッカス)
    ・分離培養
    サブロー培地(真菌)
    PPLO寒天(マイコプラズマ)
    BCYEα寒天(レジオネラ)
    ②血液培養(抗生物質投与前に施行)
    ③気管支肺胞洗浄(BAL)
    非定型抗酸菌、真菌、ニューモシスチス・カリニ、サイトメガロウイルスの検出
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    [ 2012/12/23 20:00 ] 呼吸器 | TB(0) | CM(0)
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